iPhone18/18e向けA20に新規サプライヤーのDRAMを搭載する可能性

Appleが米政府との間で採用に向けた交渉を重ねていると噂される中国CXMTのDRAMチップについて、iPhone18 Proシリーズ向けA20 Proに採用される可能性は低いものの、他のチップでは採用される余地があるとの予想が、中国SNSのWeiboに投稿されました。
具体的には、2027年春に発表されると噂されているiPhone18およびiPhone18e向けA20で、CXMT製DRAMが採用されるかもしれません。
A20 Proは既存2社が供給と投稿
iPhone18 Proシリーズ向けA20 Proのものとされるロジックボード画像はすでに流出しており、A20 ProではWMCM(Wafer-level Multi-Chip Module)が採用されるとみられています。
WMCMでは、DRAMがA20 Proの上ではなく、側面に配置される構造になると説明されています。
今回の投稿では、AppleがA20 ProのWMCM採用において、SK HynixおよびSamsungとの間で開発と長期供給契約を行っているとされています。そのため、A20 Pro向けDRAMについては、技術面でも契約面でも、CXMTが新たに入り込む余地は小さいとみられます。
A20でCXMT採用を検討の可能性
A20 ProではCXMT製DRAMの採用は難しいとみられる一方、A20 Pro以外のチップでは採用される可能性があると投稿されています。候補として考えられるのは、2027年春に発表されると噂されているiPhone18およびiPhone18e向けのA20です。
iPhone18 Proシリーズは2026年9月に先行して発表される見込みで、A20 Proのサプライチェーンはすでに固まっているとみられます。一方、標準モデル向けA20であれば、発表時期が2027年春になる見込みですので、DRAMサプライヤーを追加する余地が残されているのかもしれません。

MシリーズよりAシリーズが有力か
CXMT製DRAMの採用先として、Mシリーズチップが検討される可能性もあります。しかし、出荷数量という点では、MacやiPad向けMシリーズよりも、iPhone向けAシリーズのほうが圧倒的に多くなります。
DRAMの必要数量を確保し、既存サプライヤーとの価格交渉力を高めるという目的であれば、Aシリーズに新規サプライヤーを追加する効果のほうが大きいと考えられます。その意味でも、CXMT製DRAMの採用先としては、iPhone18およびiPhone18e向けA20が有力候補になりそうです。
A20はWMCMではなく実績豊富なPoPを継続採用?
CXMT製DRAMがA20で採用される場合、次の注目点はA20のパッケージ構造です。A20 Proと同じくWMCMを採用するのか、それとも従来通り、SoCの上にDRAMを重ねるPoP(Package-on-Package)を継続するのかが焦点になります。
技術的には、長年採用されてきたPoPのほうが量産実績が豊富です。新規サプライヤーのDRAMチップを組み合わせる場合も、PoPのほうが検証や量産立ち上げを進めやすいと思われます。
iPhone6s向けA9のような状況は出現しない見込み
iPhone向けシステム・オン・チップ(SoC)ではiPhone6sシリーズ向けA9において、TSMC製とSamsung製が併用された際、性能や消費電力に違いがあるとの指摘が出たことがありました。
一方、DRAMについては、サプライヤーの違いがユーザー体験に大きな差を生むと指摘された例は多くありません。仮にA20でCXMT製DRAMが採用される場合でも、Appleは性能、消費電力、発熱、長期信頼性などについて厳格な検証を行うとみられます。
そのため、実際に採用されるとしても、ユーザーが明確な性能差を感じるような構成にはしないと考えられます。
最大の課題は米政府承認か
CXMT製DRAMの採用における最大の課題は、技術面よりも米政府から承認を得られるかどうかです。
CXMTは米国防総省の懸念先企業リストに掲載されているとされ、Appleが同社製DRAMをiPhoneに採用するには政治的なハードルがあります。
Appleが中国向けiPhoneに限定してCXMT製DRAMを採用する案を検討することも考えられますが、それでも米政府の承認を得るのは容易ではなさそうです。
Photo: 定焦数码/Weibo, Apple Hub/Facebook
