Siri AIは1日に使える回数に上限〜超えるぶんは有料とAppleが明記

Siri AIは、好きなだけ使えるわけではありません。1日に使える回数に上限があり、その上限を超えて使いたい場合は有料になります。Appleが9月10日に公開したサポート文書と利用規約に、そう書かれています。
7月末にクック氏が「AIをたくさん使う人向けに枠を増やせる仕組みを設ける」と述べたことをお伝えしましたが、あの話が正式な文書になりました。
ただし、金額も開始時期も、まだ書かれていません。
上限がつくのは「Appleのサーバーに送る」機能
上限の対象になるのは、iPhoneの中だけで処理が終わらず、Appleのサーバーへ送って処理する機能です。Appleは次の5つを挙げています。
- Siri AI
- インテリジェントな写真編集ツール(クリーンアップ、拡張、空間リフレーミング)
- Image Playground
- 「ショートカット」のAFM 3 CloudおよびAFM 3 Cloud Proモデル(クラウド側のAIを使う設定)
- プライベートクラウドコンピューティングでApple Foundation Modelを使うアプリ
注意したいのは5つめです。他社製アプリがAppleのAIを使う場合も対象に含まれます。純正の機能を使っていないつもりでも、上限に近づく可能性があります。
Appleは「これらに限定されません」とも書いており、対象はこの5つで固定ではありません。
上限に達すると、しばらく使えなくなる
上限を超えたときにどうなるのかも書かれています。
特定の機能で上限に達した場合、タイムアウト期間が終了すれば、その機能を再び利用できるようになります。
アカウントが止まるわけではなく、一定時間が過ぎれば元に戻ります。その間もiPhoneのほかの機能は使えます。
ただし、何回で上限に達するのかは公表されていません。Appleは「機能、リクエストの複雑さ、システムの需要、システムポリシー、その他の要因によって異なる場合がある」としており、回数は固定ではありません。
あと何回使えるかを事前に知る方法はありません。込み合う時間帯は早く上限に届く、ということも起こり得ます。
7月のクック氏の説明と、変わったところ
7月末にお伝えした内容と、今回の文書を並べます。
| 項目 | 7月末(クック氏の発言) | 9月10日(Appleの文書) |
|---|---|---|
| 有料化 | 検討段階で、完全な計画はないと前置き | 「アクセス拡大は有料になります」と明記 |
| 支払う先 | iCloud+を通じて枠を増やす | iCloud+への言及はなく「有料」だけ |
| 利用上限 | 未公表 | 1日あたり。回数は非公表・変動 |
| 金額 | 未公表 | 未公表のまま |
大きく変わったのは支払う先です。クック氏はiCloud+のプランを上げる形を示していましたが、公式文書にはiCloud+という言葉が出てきません。別の形で用意される可能性があります。
当サイトは7月末の記事で、「クック氏の回答に、無料での利用を制限するという説明はない」と留保をつけてお伝えしました。一歩踏み込んで「いずれ無料利用に制限が設けられる」と伝えた海外メディアもありました。
結果は、踏み込んだ側の読みが当たりました。
iCloud+が関わるのは、ホームアプリのカメラ台数
iCloud+のプランと明確に結びついているのは、ホームアプリのAI機能です。防犯カメラの映像をAIが文章にまとめる「ビデオの概要」などで、使えるカメラの台数がプランごとに決まりました。
| iCloud+プラン | 月額 | AIの概要が使えるカメラ | 従来の録画保存(HomeKitセキュアビデオ) |
|---|---|---|---|
| 50GB | 180円 | — | 1台 |
| 200GB | 540円 | — | 5台 |
| 2TB | 1,800円 | 最大1台 | 無制限 |
| 6TB | 5,500円 | 最大2台 | 無制限 |
| 12TB | 11,000円 | 最大5台 | 無制限 |
注目したいのは、録画の保存とAIの概要で条件が別になっている点です。録画そのものは2TBプランから台数無制限ですが、AIが内容をまとめてくれるのは、同じ2TBでも1台だけです。
カメラを3台使っている家庭で全台にAIの概要を付けたい場合は、月11,000円の12TBプランが必要になります。
日本語対応は年内〜いま慌てる必要はない
ここまで読んで身構えた方も多いと思いますが、日本の利用者がすぐ影響を受けるわけではありません。
Appleは「Siri AIは英語から対応を開始し、年内に日本語でも利用できるようになります」と案内しています。日本語で使えるようになるまでは、上限を気にする場面がそもそもありません。
Siri AIそのものは、Apple Intelligenceに対応したiPhoneで動きます。Appleが公開している提供状況のページでは、iPhone 15 Proシリーズ・iPhone 16シリーズ以降が対象です。iPhone18 Proでなければ使えない、というものではありません。
ただし、Siriの声をピッチや速度、アクセントまで調整できる新機能は、iPhone18 Pro・iPhone18 Pro Max・iPhone Duo・iPhone17 Pro・iPhone17 Pro Max・iPhone Airと、M4以降で12GB以上のメモリを積んだiPad、M3以降で12GB以上のMac、Apple Vision Pro(M5)に限られます。「分かれ目は12GB」とお伝えしていた見方は、こうした新しい機能については当たっていたことになります。
Appleは「2027年のソフトウェアリリース以降、サーバ側のモデルを利用する機能へのアクセスが強化される」とも書いています。有料の枠がいつから用意されるのかは、書かれていません。
iOS27の正式版は9月15日(火)に公開される見込みです。日本語のSiri AIを待つ方は、まず上限のない範囲で新しいSiriに触れてみるところからになります。

