OpenAIの新AIデバイス、デザインも技術も課題で発売延期か

元Apple最高デザイン責任者のジョナサン・アイブ氏が手掛けるOpenAIのハードウェアデバイスですが、技術的に解決すべき課題に加え、デザイン上の問題も指摘されています。現在の状況を俯瞰してみましょう。
目次
デバイス形状は未確定のまま?
OpenAIのハードウェアデバイス、通称「io」は、Metaのスマートグラスのようなメガネ型でも、スマートフォン型でもないことは確定しているといいます。
「io」はこれまでにないデバイス形状になるとされ、バッジ、スマートウォッチ、スマートリング、イヤホンといった既存のフォーマットには当てはまらないとみられます。
これまでのAIデバイスは、バッジ型、ネックレス型、“たまごっち”型の主に3タイプでしたが、「io」はそれらとも異なる全く新しい形状になる可能性があります。



OpenAIハードウェアの課題とは?
最大の課題は、高い計算処理能力をどう担保するかです。デバイスが小型であるほど、この問題の解決は難しくなると予想されます。
さらに、音声ベースのインタラクションでは「常に聞き耳を立てている状態」がプライバシー問題を招く懸念があり、カメラベースのインタラクションも同様に課題を抱えます。
また、デバイスのパーソナリティ設定も難題の一つです。OpenAIはあくまで「友達」のような存在を想定しており、映画『her/世界でひとつの彼女』のような恋愛対象となるAIは目指していないとされています。

発売は遅れる見通し
こうした技術的・デザイン的課題が多いため、発売時期は当初の予定より遅れるとみられます。
スマートフォンは初代iPhoneから長い年月をかけて磨かれてきた形状ですが、それを超える新たなデバイス開発は容易ではありません。
とはいえ、OpenAIにはAppleからの人材流入が加速しており、多くの優秀な人材が集まることでブレイクスルーが起こる可能性もあります。