元Appleエンジニアが創業!Weave Roboticsとは?

元Appleの従業員2人が立ち上げたスタートアップ、Weave Roboticsによるロボット「Isaac(アイザック)」は、私たちの生活環境を劇的に変える可能性を秘めています。家事全般をこなせるロボットでありながら、ヒューマノイド型ではないデザインを採用することで、大幅なコスト削減を実現。一般ユーザーにも手が届く価格帯となっている点が大きな魅力です。
名門Y Combinatorが出資
アメリカ・シリコンバレーを拠点とする有名スタートアップアクセラレーター「Y Combinator」の2024年夏期バッチに参加したWeave Roboticsは、エヴァン・ワインランド氏とカーン・ドゥイルスオズ氏の2人によって創業されました。ワインランド氏はAppleでSiri(Apple Intelligence)のリードAI(人工知能)プロダクトマネージャーを務め、ドゥイルスオズ氏はML(機械学習)ロボティクス・リサーチャー・マネージャーとして活躍していた人物。いずれもApple出身という点が注目されています。

Y Combinatorは比較的少額の投資で知られていますが、それは理念の一部であり、創業間もない企業に資金提供やメンタリング、ネットワーク紹介などを通じて短期間での成長を支援することを目的としています。Dropbox、Airbnb、Heroku、Scribd、Redditといった著名企業も、過去にY Combinatorから出資を受けています。
5月に公開された動画が話題に
Weave Roboticsは2025年5月に、実際にIsaacが片付けを行う様子を定点カメラで撮影した動画を公開しました。SNSを中心にこの動画が徐々に話題となっており、「これまでにない未来の暮らしが実現するのでは」と多くの期待が寄せられています。
Tidying should feel robotic 🔊🐝 pic.twitter.com/3eCiPgi7gh
— Weave Robotics (@weaverobotics) May 28, 2025
価格設定は?気になる利用料
Isaacの利用には、月額1,385ドル(約20万円)で4年間契約するか、59,000ドル(約870万円)で一括購入するかを選べるとのこと。
もし動画の通りに家事全般を担ってくれるのであれば、この価格は決して高くはないと考える人も少なくないでしょう。
タイムラインとしては、2025年秋に最初の30人の顧客に製品を届ける予定とのことです。
Appleのロボット開発との関係は?
今回紹介したWeave Roboticsは、Apple出身者によるスタートアップですが、Apple自身も現在、2種類のロボット関連プロジェクトを進めていると報じられています。
1つは、ユーザーを知能を持って物理空間内で追従するモバイルデバイス、もう1つは、Pixarのマスコット「Luxo Jr.」に似た、テーブルトップ型のスマートライトだとされています。
また、2025年4月にはAppleのロボティクス開発体制が見直され、ハードウェアエンジニアリング担当上級副社長のジョン・ターナス氏がロボティクスチームのマネジメントを引き継いだとも伝えられています。
Appleが家庭向けの家事ロボットを発売するとは考えにくいですが、今後Isaacがさらに注目を集める中で、Appleのロボット戦略にどのような影響を与えるか注目されます。
Photo: Y Combinator, Weave Robotics