インドで初のiPad製造計画が進行中、iPhone販売価格は初の引き下げ

Apple インド

Appleの製造拠点分散の流れがさらに進みそうです。最大のサプライヤーであるFoxconnが、インドで初めてとなるiPadの製造を検討していると報じられています。また、インドでは、輸入スマートフォンへの関税引き下げにより、iPhoneの販売価格が最大で約11,000円引き下げられます。

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Foxconn、インドでのiPad製造開始を検討

Apple製品の組み立てを担当する同社最大のサプライヤーであるFoxconnが、インド南部のタミル・ナードゥ州で建設を進める工場で、iPadの製造を検討している、と現地メディアThe Economic Timesが報じています。

実現すれば、iPadシリーズがインドで製造されるのは初めてのこととなります。

Appleは近年、中国に集中していた製造拠点の分散を進めており、とくにインドでの製造能力拡大を進めています。インドで組み立てられるiPhoneは、iPhone全体の14%を占めるまでに拡大しています。

これまで、インドの工場が製造を担当するのはベーシックモデルであるiPhone15やiPhone15 Plusでしたが、Foxconnは最新鋭フラッグシップモデルであるiPhone16 ProとiPhone16 Pro Maxもインドで製造を計画しているとも報じられています。

インドでの販売価格を引き下げ

Appleは、インドでのiPhoneの販売価格を3%〜4%引き下げています。AppleがインドでiPhoneの販売価格を引き下げるのは、今回が初めてのことです。

この価格改定は、インド政府がこれまで引き上げ続けていたスマートフォンの輸入関税を20%から15%へと引き下げたことを受けたものです。

具体的には、iPhone13、iPhone14、iPhone15では300ルピー(約550円)、iPhone15 Pro、iPhone15 Pro Maxでは最大で6,000ルピー(約11,000円)と、上位モデルで大幅な引き下げとなっています。

販売面で追い風、中国以外での製造も加速へ

Appleとしては、経済成長の鈍化がみられる中国に対して、順調な経済成長が続くインドでの販売を強化したいところです。関税引き下げにより、iPhoneの価格が引き下げられるのは販売面で追い風となるでしょう。

また、リスク対策として、製造拠点を中国以外に分散させる流れもさらに加速すると考えられます。ベーシックモデルだけではなくフラッグシップモデルの製造もインドで行う方針は、インドの製造能力向上を示すものと言え、今後の更なる拡大が進むと見込まれます。

Source: The Economic Times, TechCrunch via MacRumors

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この記事を書いた人

2013年からライター&編集担当として活動。2007年、駐在中のシリコンバレーで発売直後の初代iPhoneに触れて惚れ込む。iPhone歴は3GS→5s→6 Plus→7 Plus→XS Max→12 Pro Max→14 Pro。

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