Apple Watch Series 12、Ultra 4「緑の光」問題と新シアターモード設定

スマートウォッチのヘルスケア機能が向上する一方で、暗所での「意図しない光漏れ」に注意が必要です。
海外メディアの報道によると、Apple Watch Series 12およびApple Watch Ultra 4では、心拍数計測の精度向上によって裏面センサーがほぼ常時点滅する仕様へ変更されました。
そこで新たに追加された「シアターモード時の連続計測設定」について、技術的背景と日本特有の利用マナーを踏まえた活用術を解説します。
なぜ「緑の光」が光り続けるようになったのか
Apple Watch Series 12やUltra 4を装着していて、「手首の隙間から緑色の光が以前より頻繁に見える」と違和感を覚えた方も多いのではないでしょうか。この光漏れの背景には、心拍センサーの精度向上と、それに伴う計測プロセスの変化があります。
計測頻度が「5秒に1回」になりデータ量が60倍に
従来のApple Watchは安静時に約5分間隔で心拍計測を行っていましたが、Series 12やUltra 4では5秒に1回(実質的な連続計測)へ刷新されました。1分あたりの計測回数は12回となり、従来の60倍ものデータ密度を実現しています。
光電式容積脈波(PPG)センサーの仕組み
Apple Watchは緑色のLEDを皮膚に照射し、手首の毛細血管を流れる血液(赤血球)の光吸収率の変化から心拍数を割り出しています。計測頻度が5秒間隔になったことで緑色LEDが常に明滅を繰り返す状態となり、バンドの隙間から光が漏れやすくなりました。
シアターモード・睡眠モードでの自動制御仕様
周囲への光漏れとバッテリー消費を防ぐため、標準状態では特定モード時に自動で「5分に1回」へ抑えられる仕様になっています。
- 睡眠モード:就寝中のバッテリー保持と、急激な運動変化がない点に着目した制御
- シアターモード:画面の点灯を防ぐと同時に、暗所で緑色の光が周囲の迷惑になるのを防ぐための制御
日本の「映画館・劇場マナー」から考える設定選び
日本の映画館や観劇・コンサート会場では、上映中のスマホやスマートウォッチの微小な光に対しても厳格なマナーが求められます。手首とバンドの密着度や利用シーンに合わせて、「シアターモード中の連続測定の許可」設定を以下のように使い分けるのがおすすめです。
| 利用シーン | 連続測定を許可 | 理由 |
|---|---|---|
| ・映画鑑賞の頻度が高い ・バンドがゆるい | オフ(デフォルト) | 心拍計測が5分間隔に抑えられ、万が一の光漏れによる周囲への迷惑を防止できます。 |
| ・健康データ記録を優先したい ・密着型バンドを装着 | オン(連続計測を維持) | 手首にしっかり密着していれば光が外に漏れないため、シアターモード中でも5秒間隔の高精度ログを取得できます。 |
設定変更の手順
「シアターモード中も連続計測したい」場合は、以下の手順で設定を変更します。
- Apple Watchの「設定」アプリを開く
- 「心臓」を選択する
- 「連続測定を許可」の項目にある「シアターモード中」をオンにする
睡眠モードに設定がない理由
シアターモードには連続計測するかどうかの設定が用意された一方で、睡眠モードには現時点で同様の設定は存在しません。これには以下の技術的・生理的理由が推測されます。
- 睡眠時の生理変化:就寝時は体動が少なく心拍数の急変動が起きにくいため、5分間隔でも十分なデータ精度が保てます。
- 睡眠トラッキングのバッテリー消費:8時間の睡眠中に5秒間隔の連続計測を続けると、夜間だけでバッテリーを約10〜15%余分に消費する計算となり、翌日のSuica利用や通勤時の通知機能に支障が出るリスクを避けます。
光漏れを防ぎつつ連続計測を活かす
シアターモード中でも連続計測を有効化したい場合は、面ファスナーでミリ単位の微調整ができるスポーツループや、マグネットで無段階にフィットさせられるミラネーゼループなど、手首にしっかり密着させやすいバンドの着用がおすすめです。
手首へ隙間なくフィットさせれば、日本の静かな劇場内でも周囲に気をつかうことなく、最新モデルの高精度なヘルスケア性能をフルに活用できます。
なお、Apple Watch Series 12およびUltra 4(watchOS27)では、使用中に突然再起動する不具合が報告されています。不具合を解消した最新のwatchOS27.0.1が配信されていますので、快適な利用のために最新バージョンへアップデートしておくことを強く推奨します。
Photo:Apple

