
新型iPhone発表後に下取り価格は下がる?過去3世代で売り時を検証

新型iPhoneへの買い替えを考えるとき、迷うのが今使っている端末を手放す時期です。過去3世代の米国データでは、発表から発売までに追跡対象の多くで買取価値が下がりました。
一方、先に売れば、データ移行や普段使いで困るのが悩みどころです。日本のApple Trade In、買取店、フリマの違いも踏まえ、高値と安心のどちらを優先するか整理します。
過去3世代では156件中117件が値下がり
新しいiPhoneの発表が近づくと、「発売後まで待つと、今の端末はいくら下がるのか」と気になる人も多いでしょう。米国の中古端末比較サービスSellCellは、iPhone15、iPhone16、iPhone17の発表日と発売日における買取価格を調べました。
比較したのは、モデルとストレージ容量を分けた156件です。
このうち117件は、発表日から発売日までの10〜11日間に最高買取額が下がっていました。割合にすると75%です。
「iPhoneの価値が75%下がった」のではなく、「追跡対象の75%で価格が下がった」という意味です。39件は下がっておらず、すべての端末に同じ動きが起きたわけではありません。
直近のiPhone17発売時は、54件中50件にあたる92.6%が10日間で値下がりし、平均下落額は36.46ドルでした。最大の下落額はiPhone16 Plus 512GBの129ドルで、695ドルから566ドルへ下がっています。下落率ではiPhone15 Plus 128GBが最大となり、440ドルから351ドルへ20.2%下がりました。
平均、最大額、最大率はそれぞれ別の数字です。容量やモデルによって差が大きく、日本の買取市場とも条件が違うため、ドルを円に換算して自分のiPhoneの下落額を予想することはできません。
発表後に旧iPhoneの値が下がりやすい理由
発表日が来ただけで、端末の状態が悪くなるわけではありません。それでも価格が動く背景には、中古市場の需給があります。
新モデルが発表されると、買い替えを決めた人が旧端末を一斉に売り始めます。市場に並ぶ台数が増える一方で、同じ端末は「現行モデル」から「旧モデル」扱いです。
Appleや通信キャリアによる旧モデルの販売価格見直しも、中古価格に影響します。
買取業者にとって、買い取った端末は後で販売する在庫です。発表後に中古販売価格が下がると見込めば、在庫を抱える前に査定額を調整します。
こうして、売却の増加と旧モデル化が販売価格へ表れる前から、査定額が先に動くわけです。
61.4%は新端末の設定後まで手放さない
価格だけを見れば、発表前は高値を保ちやすい傾向です。ただし、メインのiPhoneを先に手放すと、新端末が届くまで電話、決済、連絡に使う機器がなくなります。
SellCellが2026年8月に米国のiPhoneユーザー2,000人へ聞いたところ、40.9%はデータ移行が終わるまで、20.5%は新端末が届くまで旧端末を手元に残すと答えました。合わせると61.4%です。
待つ主な理由は、旧端末を引き続き使う必要があることの54.1%と、データ移行に必要なことの23.3%でした。2つで77.4%を占めます。
多少の値下がりを受け入れても、機種変更を終えてから売りたい人が多いことが分かります。
旧端末を初期化する前に、少なくとも次の項目を確認したいところです。
- 写真、メッセージ、連絡先が新端末へ移っている
- LINEでトーク履歴を開ける
- 銀行、証券、コード決済アプリへログインできる
- eSIMまたはSIMカードで通話と通信ができる
- Apple Watchを新端末とペアリングできる
これらは、バックアップがあるだけでは確認しきれません。新端末で実際に開き、普段の操作ができるところまで確かめてから旧端末を消去します。
日本では下取りと買取とフリマを分けて考える
日本で旧iPhoneを手放す主な方法は、Apple Trade In、民間買取店、フリマの3つです。金額だけでなく、見積額がいつ決まり、いつ端末を渡すのかが違います。
Apple Trade Inは移行後に送れる
Apple Trade Inは、新しいiPhoneの購入と下取りを一緒に進めやすい方法です。
オンライン購入時の下取り額は、新しいデバイスを受け取ってから14日間有効と案内されています。期間内にAppleのパートナー会社へ届き、端末の状態が申告内容と一致すれば、移行後まで旧端末を持っておける仕組みです。
購入時に見積額を確保し、新端末の設定を終えてから発送できる点は、日本で発表前売却を急がなくてもよい材料です。ただし、状態が申告と異なる場合や期限に間に合わない場合は、査定額が変わることがあります。
2026年8月27日にApple公式で確認した最大下取り額は、iPhone16 Pro Maxが135,000円、iPhone16 Proが121,000円、iPhone16が91,000円でした。3機種とも、iPhone Maniaが8月7日に確認した金額から変わっていません。
ただし、最大下取り額は固定ではなく、端末の状態などによって実際の査定額も変わります。売却を決める際は、その時点の見積額を確認することが重要です。
当時の一覧は、Apple Trade Inの下取り額が一斉に引き上げられた記事で確認できます。
買取店は同じ条件で複数店を比べる
民間買取店では、Apple Trade Inより高い査定が出る場合があります。2026年8月26日に確認したイオシスの国内版iPhone16 Pro Max 256GBは、中古買取が124,000円〜155,000円でした。じゃんぱらでは、同じ容量の中古上限が142,000円です。
一方の金額だけを見て決めず、容量、端末状態、国内版か海外版か、ネットワーク利用制限、付属品の条件をそろえることが重要です。
発表前に同じ条件で2〜3店の価格を記録しておけば、発表後に比べる基準になります。
フリマは売値より受取額を見る
フリマは自分で価格を決められるため、買取店より高く売れる余地があります。ただし、出品価格がそのまま手元に残るわけではありません。
- 販売手数料と送料を差し引く
- 写真撮影、説明文、購入者対応が必要になる
- 売れるまで金額が確定しない
- 端末状態や動作をめぐる個人間のやり取りが発生する
比較するときは出品中の価格ではなく、売却済み価格から手数料と送料を引いた受取額が基準です。
新端末の発売後に出品が増えれば、値下げしないと売れない場面も出てきます。
売る時期は高値と移行の安心で決める
売却時期を分ける基準は、予備端末の有無と、価格差をどこまで受け入れられるかです。
| 売る時期 | 高く売れる傾向 | 移行の安心 | 合う条件 |
|---|---|---|---|
| 新型発表前 | 高い | 低い | 予備端末があり価格を優先したい |
| 発表後〜発売前 | 価格が動きやすい | 低〜中 | 相場を毎日確認して判断したい |
| 新端末への移行後 | 下がる場合がある | 高い | メイン端末1台で生活している |
発表後〜発売前が必ず中間の価格になるとは限りません。短期間に大きく下がるモデルもあれば変わらない端末もあり、モデルによる差が大きいからです。
発表前の見積額を記録し、「この差までなら移行後まで持つ」と許容額を決めておけば、判断の基準ができます。
価格を最優先し、予備端末も用意できるなら発表前が候補になります。
メイン端末1台で生活している人は、新端末でLINE、決済、eSIM、Apple Watchまで動くことを確認してから手放す方が、機種変更の失敗を避けるうえで有効です。
Apple Trade Inを使う場合は、購入時の見積額と14日間の期限が確認点です。
買取店を使うなら、発表前から同じ条件で価格を記録します。
使っていないApple製品を何台持っているかを尋ねた読者アンケートも参考に、予備として残す端末と売る端末を分ける方法もあります。
高値だけなら発表前、移行の安心を優先するなら新端末の設定後。どちらが正解かではなく、価格差と端末が使えない時間のどちらを避けたいかで決めるのが、後悔しにくい売り方です。
