Apple次期CEO、ターナス氏で決まりじゃない?

Appleの次の最高経営責任者(CEO)が誰になるのかについて、テック界隈ではさまざまな憶測が飛び交っています。これまでティム・クック氏の後任としては、ハードウェアエンジニアリング部門トップのジョン・ターナス氏が最有力と見られてきました。しかしここにきて、ターナス氏は「まだ準備ができていない」とする新たな報道が出ています。
Apple勤続20年以上でもまだ準備ができていない?
Appleの内部事情について正確な情報を伝えてきたとされるサブスクリプションメディアThe Informationによれば、ターナス氏のCEO後継候補説には暗雲が立ち込めてきているとのことです。
ターナス氏は現在50歳で、Appleでの勤続年数は20年を超えています。もともと水泳選手としても活躍しており、大学では機械工学を専攻。その後Appleでキャリアを重ね、現在のポジションに上り詰めてきました。
ターナス氏がクック氏の「後釜」としてどうなのか、という議論が社内で高まる一方で、同氏はまだ準備ができていないと見られていることが、懸念材料として挙げられています。また、プロジェクトに関して慎重な姿勢で知られるそのスタンスに同意できない従業員も多く、よりリスクの高いアイデアを実現したいと考える人々にとっては、あまり歓迎できる人選ではないとの声も伝えられています。
クック氏もCEO就任時は50歳だった
クックCEOが故スティーブ・ジョブズ氏の後を継いでCEOに就任したのは、ターナス氏と同じ50歳のときでした。クック氏はもともとAppleのサプライチェーンを統括しており、現在ジェフ・ウィリアムズ氏が担っている最高執行責任者(COO)の役割を務めていました。
ウィリアムズ氏はデザインに興味?
では、ターナス氏が難しいとなると、ウィリアムズ氏はどうなのでしょうか。ウィリアムズ氏は、元最高デザイン責任者のジョナサン・アイブ氏退社後にデザインに強い関心を示したと伝えられており、その後実際にCOOを退任し、現在はデザインチームなどを監督する立場にあります。

Appleの「顔」はフェデリギ氏とジョズウィアック氏
毎回と言っていいほどAppleの新製品発表イベントに登場し、世界開発者会議(WWDC)ではトークセッションにも出演するなど、Appleの「顔」と言えるのが、ソフトウェアエンジニアリング担当上級副社長のクレイグ・フェデリギ氏と、ワールドワイドマーケティング担当上級副社長のグレッグ・ジョズウィアック氏です。
とはいえ、フェデリギ氏やジョズウィアック氏のいずれかが次期CEOの器かどうかと問われると、正直なところ分からないというのが個人的な感想です。両者ともAppleのマスコット的な存在であり、実際にトップとして全社を束ねていく姿は、ややイメージしづらいところがあります。

“次のiPhone”を生み出せる人材が適任?
前述のアイブ氏とOpenAIのサム・アルトマンCEOはタッグを組み、“次のiPhone”となるようなハードウェア製品を手掛けていると伝えられており、Appleに対する競争圧力は一段と高まっています。
Appleがデザイン革新として打ち出したiPhone Airが不振に終わるなど、近年は画期的な製品を思うように出せていない面もあります。そうした状況を踏まえると、次のCEOには、未来を見通し、次世代コンピューティングを形作っていける人材こそが適任なのではないでしょうか。
CEOの交代は2026年に起こる可能性があるとも言われていますが、そのときAppleがどのように変わっていくのか、とても楽しみですね。
Photo: Apple (1), (2), Tom’s Guide/YouTube

