iPhone17eの値上げ懸念〜BOE製OLEDが特許侵害で米国に長期間輸入禁止へ

中国BOEが韓国Samsung DisplayのOLED関連特許を侵害しているとして米国国際貿易委員会(International Trade Commission)に提起されていた件に関し、ITCはSamsung Displayの主張を認め、BOE製OLED搭載製品を米国に輸入販売することを禁止する決定を下したと、複数の海外メディアが伝えています。
現在の状況から、2026年3月に発売されると噂のiPhone17eに影響がおよぶことが懸念されています。
BOE製OLED搭載製品の輸入販売を14年8カ月間禁止
今回のITCの決定は、BOE製OLED搭載製品の米国への輸入販売を14年8カ月間禁止するというものです。
最終決定は2025年11月になされますが、ITCはSamsung Displayの主張の大部分を認めていることから、BOEがこれを覆すのは厳しい状況です。
ITCはSamsung Displayの主張を全面的に認める
ITCはまた、審査期間中の条件付き輸入に対してSamsung Displayが主張する損害保証金を課すことも認めた模様です。
今回の決定により、米当局が中国企業の知的財産権侵害に強硬な姿勢で挑むことが明らかになったとの意見もあります。
iPhone17eへの影響は避けられない見通し
BOE製OLED搭載製品の米国への輸入販売が禁止された場合、iPhone16eをはじめとするiPhoneや、搭載が噂されるMetaのスマートグラスなどへの影響が避けられない見通しです。
iPhone16e向けOLEDディスプレイの大多数はBOEが供給、その理由はSamsung DisplayやLG Displayよりも安価な卸価格をAppleに提示したためとみられています。
現在はSamsung DisplayもiPhone16e向けOLEDディスプレイの一部を供給しているようですが、2025年11月にITCが輸入禁止措置を最終的に発動した場合、2026年3月とも噂されるiPhone17eに搭載するOLEDディスプレイに影響がおよぶ恐れがあります。
他社よりも安い卸価格でApple製品向けOLEDディスプレイをBOEが供給できないとなった場合、競合他社は価格面でBOEに対抗する必要がなくなり、高い卸価格を提示することもあり得ます。
Photo:Apple Hub/Facebook