保守派のスマートフォン「Freedom Phone」は意外と成功していた?NYT報道

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自称最年少Bitcoin億万長者のエリック・フィンマン氏が今年7月に発表した、保守派のためのスマートフォン「Freedom Phone」は、当初存在しない機能を謳ったフェイクデバイスとみられていましたが、意外にも商業的に成功を収めている、とThe New York Timesが伝えています。

既存のデバイスをカスタム仕様にしただけ?

“検閲不可能”がキャッチフレーズの「Freedom Phoneは、GoogleおよびAppleのアプリストアから蹴り出された保守派のアプリの数々がプリインストールされたスマートフォンです。
 
22歳のフィンマン氏がソーシャルメディアで公開したデバイスの発表動画は、多くの人々から馬鹿にされつつも、再生回数は180万回に達しており、保守派のユーザーを中心とする数千もの注文につながったとのことです。
 
デバイスは、実際には中国企業Umidigiの179.99ドル(約19,800円)のミッドレンジ機A9 Proとまったく同じであることが判明していますが、倍以上の499ドル(約55,000円)を支払い、Freedom Phoneを購入する人が相当数いるようです。

雑務は他企業に丸投げしブランド作りに専念

新たなスマートフォンを発表するところまでは順調だったフィンマン氏ですが、実際にデバイスを出荷するとなると、カスタマーサービスの設置や、消費税の徴収、規制当局とのやり取りなど、様々な障壁にぶつかりました。
 
フィンマン氏は、ユタ州オレムを拠点とする創業13年のClearCellularとパートナーシップを組むことを思いつきます。同社はすでにAppleやGoogleとつながりのないスマートフォンの販売を行っており、物流、配送、カスタマーサービスの経験があったためです。
 
フィンマン氏が現在ブランディングしているのは、基本的にClearCellularが販売しているデバイスに、アメリカ国旗の壁紙を設定し、“PatriApp Store”という特別なアプリストアをインストールしたものです。「フィンマンは本当にブランドを作っている」と、ClearCellularの創業者のマイケル・プロパー氏は述べています。
 
フィンマン氏は7週間あまりで12,000台のFreedom Phoneの注文を受けており、600万ドル(約6億6,000万円)の売上を上げているとのことです。
 
 
Source:The New York Times
(lexi)

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この記事を書いた人

ARラボ出身の猫愛好家。往年のMacユーザーで、iPhone使用歴は10年以上。

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