Appleの業務システムに侵入した高校生、8カ月の保護観察処分に
オーストラリア在住の16歳高校生がAppleの業務システムに侵入し、90GBに及ぶ機密ファイルを盗み出したとされる事件で、裁判所から保護観察処分が言い渡されていたことが分かりました。
服役はなし
オーストラリアの少年裁判所は27日、Appleの業務システムをハッキングし、長期(2015年7月~2016年11月、2017年4月)に渡って機密ファイルを盗み出した16歳高校生に対し、8カ月の保護観察処分を言い渡しました。名前は明かされていないものの、少年は罪を認めているそうです。
8カ月の保護観察処分ということは、裏を返せば、刑務所に服役するのを免れたことを意味します。
検察官や裁判官もスキルに脱帽
「プライバシー面と商業面の観点において、機密度の高い大量のデータを改ざん&複製した」容疑で訴追された少年は、検察官の話では非常に高いスキルと根気を持っていたそうです。
裁判では、少年が仲間と共謀してSSHトンネルを作成するシステムに特殊なスクリプトを送信、システムにアクセスし、ファイヤーウォールを迂回する鮮やかな手口が明らかとなりました。
弁護士も「ハッカー界隈では世界的に有名人」と述べれば、裁判官もハッキング内容について「深刻で一貫性があり、なおかつ洗練されている」と、犯行内容に舌を巻くと言わんばかりです。
幸いにもAppleによれば、流出したデータの中に顧客情報は含まれていなかったとのことですが、同社で働くことが夢だったと語る少年がホワイトハッカーとして活躍する日は来るのでしょうか。
Source:Bloomberg
(kihachi)