Apple Watchの第3四半期出荷台数、前年同期から71%激減

最新調査データから、2016年第3四半期のApple Watchの出荷台数が、前年同期と比べ71%も減少していることがわかりました。
市場の85%を占めるのはフィットネスバンド
調査会社IDCが現地時間12月5日に公開した、2016年第3四半期のウェアラブルデバイス出荷台数および市場シェアデータによると、ウェアラブルデバイスの出荷台数は2,300万本に達し、前年同期比で3.1%増加しました。
ここでいうウェアラブルデバイスには、スマートウォッチ、そして主にフィットネスバンドで構成されるベーシックなウェアラブルデバイスが含まれますが、このベーシックタイプが市場の約85%を占めており、前年同期比で2桁成長を記録しています。
可能性はある?スマートウォッチ
IDC Mobile Device Trackersのシニアリサーチアナリストであるジテシュ・ウブラニ氏は「スマートウォッチが市場をリードすると期待された時期もあったが、現在はベーシックタイプが再び優勢となっている。単純さが成長要因であり、表のトップベンダー5社の4社がフィットネスバンド専業であることが、その事実を反映している」と述べています。
ただしスマートウォッチ市場が今後もう伸びないという意味ではありません。IDCはユーザーの趣向が変わればニーズも変わるため、魅力的な機能やアプリ、使いやすいユーザーインタフェース、スマートフォンなしでも接続できる機能、フィットネスや健康管理だけではなく、個人やビジネスの生産性を上げる機能などによって、市場を拡大できる可能性はあると見ています。
Apple Watchの今後は
また2016年第3四半期のApple Watchの出荷台数が、前年同期と比べて大幅に下落した理由のひとつは、第3四半期の最後の月となる9月中旬にApple Watch Series 2がリリースされたため、としています。つまりその前に買い控えが起きたということでしょう。
ただしIDCは、売れ行き不振の最大の理由は、最初のApple Watch発売からSeries 2発売までに間が空いたことと、当初ユーザーインタフェースが直感的に使えなかったことだと指摘しています。この2つの課題はApple Watch Series 2発売で解消されましたが、スマートウォッチ市場そのものが低迷している現在、Apple Watchも苦戦を強いられそうです。
またApple Watchが独占していたスマートウォッチ市場も変化しています。2016年第3四半期においてもAppleがリードしているものの、市場シェアは41.3%となっています。2位のGarminが20.5%とシェアを伸ばし、3位のSamsungは14.4%となっています。
Source:IDC
(lunatic)