【レビュー】iPhone13 Proで「ProRes」4K動画撮ってみた

iPhone13 Pro ProRes 動画撮ってみた
 
iOS15.1パブリックベータ3により、iPhone13 Pro/iPhone13 Pro Maxで「ProRes」動画が撮影可能になったので、通常撮影との違いやファイルサイズをチェックしてみました。

iOS15.1ベータ3でProRes動画撮影が可能に

iPhone13 ProとiPhone13 Pro Maxでは、忠実な色再現と低い圧縮率で、放送に使えるクオリティの撮影ができるProResでの撮影に対応しています。Appleはソフトウェアアップデートで利用可能になると案内しています。
 

 
先日、登録ユーザー向けにリリースされたiOS15.1パブリックベータ3をインストールしたiPhone13 Proで、ProRes動画を撮影してみました。先日、話題になったほどファイルサイズが大きいのは本当なのか、確かめてみます。

4Kなら1分間で6GBとの説明

ProResで撮影するには、「設定」アプリの「カメラ」>「フォーマット」で、「Apple ProRes」をオンにする必要があります。
 

 
設定ボタンの下には、以下の説明が添えられており、ファイルサイズが非常に大きいことがわかります。
 

ProResのカメラコントロールを表示します。ProResは、映像のプロのポストプロダクションで最もよく使われるフォーマットの1つです。10ビットHDRによる1分間の撮影のサイズは、HDで約1.7GB、4Kで約6GBです。
 
ProResの撮影は、4Kで最大30fpsまで、1080pで最大60fpsまで対応しています。

データ量の違い

ProResをオンした状態で「カメラ」アプリでビデオ撮影モードに入ると、画面に「ProRes」のアイコンと、撮影可能な残り時間が表示されます。
 

 
空き容量237.51GBのiPhone13 Pro(256GBモデル)で、撮影モードと撮影可能時間は以下のとおりでした。
 

  • HD・60fps:60分
  • 4K・30fps:35分

 

なお、ProResに非対応の4K・60fpsの状態でアイコンをタップすると、エラーメッセージが表示されます。
 

 
撮影した動画を「写真」アプリで表示すると、「ProRes」のアイコンが表示されます。
 

 
動画を上にスワイプすると、解像度やファイルサイズも確認できます。
 

 
「写真」アプリのメディアタイプメニューにも「ProRes」が追加されています。
 

 

ProRes動画、4Kは5.39GB、HDは3.35GBだった

屋外でiPhone13 Proを三脚に固定して花を1分間撮影したファイルサイズは以下のとおりでした。
 

ProResオン ProResオフ(HEVC)
4K・30fps 5.39GB 191MB
HD・60fps 3.35GB 101.5MB

 
なお、動画のフォーカスを変えられるシネマティックモードはProResに対応していませんが、比較のために同じ場所で1分間撮影してみたところ、ファイルサイズ(HD・30fps)は69.1MBでした。
 
筆者の目には、ProResと通常のHDR動画の間に違いは感じられませんでした。

ProRes編集に対応したApple純正アプリに変化は?

Appleが提供する動画編集アプリ「iMovie」と「Clips」は、ProRes動画の読み込みと編集に対応しています。
 
ただし、編集に対応しているのはiPhone13シリーズ、iPad mini(第6世代)、iPad Pro11インチ、iPad Pro12.9インチ(第3世代以降)のみです。
 
iPhone13 ProのiMovieとClipsで、ProResで撮影した動画を読み込んで編集してみましたが、本稿執筆時点のバージョン(iMovie:バージョン2.3.3/Clips:バージョン3.1.2)では、編集機能の内容は従来のままで、高度な編集ができるようになったわけではありません。
 

 
MacのiMovieは編集した動画をProResで書き出すことはできますが、現時点ではProResで撮影した動画を直接読み込むことができません。
 
なお、AppleはサポートページでProResに対応したアプリケーションの情報を公開しています。
 

 

ProResで撮った動画はこちら!

4Kと1080pのそれぞれで、ProResをオンとオフで撮影した動画をまとめてみました。ただし、MacのiMovieで編集しているため、編集の過程で通常のHDR動画になっていることをご了承ください。
 

 
なお、記事中の機能や使用しているスクリーンショットは、取材に基づく特別な許可に基づき使用しています。機能やデザインは、iOS15.1パブリックベータのものであり、今後公開予定の正式版では変わる可能性がありますのでご了承ください。
 
 
参照:Apple
(hato)

 
 

モバイルバージョンを終了