Apple、インドでiPhone6sの量産を開始〜輸入関税の上昇に対応

iPhone6s
 
AppleがインドiPhone6sの量産を開始したと伝えられています。台湾企業Wistronは、iPhone SEに次いでインドで2モデル目となるiPhoneの組み立てを担うことになります。

スマートフォンの輸入関税引き上げへの対応策

Appleがインドで初めて生産したiPhoneモデルはiPhone SEです。台湾企業Wistronに組み立てが委託され、インド南西部のカルナータカ州の工場で昨年5月に量産が開始されました。
 
Appleがデバイスを国外から輸入するのではなく、インド国内で組み立てを行う理由は、インド政府がスマートフォンにかける輸入関税が高くなってきているからです。スマートフォンの輸入関税は昨年末、10%から15%に引き上げられたため、Appleはインド国内で生産されているiPhone SEを除く、全iPhoneモデルの値上げを発表せざるを得なくなりました。
 
そして今年に入ってから、Wistronがカルナータカ州ベンガルール近郊に43エーカー(東京ドーム約3.7個分)の土地を購入し、生産拠点の拡大を図っているとの報道がありました。当初、スマートフォン、モノのインターネット(IoT)デバイスなどが生産されるとみられていましたが、蓋を開けてみると、iPhone6sの組み立てが主な目的であったようです。

iPhone6sを選んだApple

Appleは今年の4月にインドでiPhone6sシリーズの試験的生産を行っていましたが、結果としてiPhone6s Plusではなく、iPhone6sが選ばれました。iPhone6sのほうが売上を伸ばす可能性が高いという結論を下したようです。
 
香港拠点の調査企業Counterpointの調査によれば、iPhone6シリーズはインドでのiPhone売上の3分の1近くを占めているとのことです。この数字から、総売上の15%以下にとどまっているiPhone SEと比べても、iPhone6シリーズが優秀であることがわかります。
 
しかしながら、インドにおけるプレミアムスマートフォンの販売ではAppleは現在ライバル社に引けをとっています。Galaxy S9シリーズが最近発売されたこともあり、Samsungがシェア1位、中国ベンダーOnePlusが2位、そして3位にAppleがつけています。
 
インド産iPhone6sで挽回することができるのか、今後のAppleのインドでの動向に注目です。
 
 
Source:The Economic Times via AppleInsider
(lexi)

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