Apple、iPhoneのバッテリー管理チップを自社開発か〜駆動時間の伸びに期待

iFixit iPhone X バッテリー

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スマートフォンの課題である「バッテリーの持ち」について、Appleが新たな策を講じているようです。iPhoneに搭載されたバッテリーを管理するチップを、2年以内に自社デザインしていく方針であることが分かりました。

遅くとも2019年までには

バッテリーを管理するチップを現在、iPhoneやiPad、Apple Watch向けに供給しているのは、Dialog Semiconductorです。しかし、Nikkei Asian Reviewによると、Appleは早ければ2018年、遅くとも2019年までには、同チップを自社開発で賄っていく方針を固めているそうです。
 
このチップをAppleが自社開発することによって、iPhoneは今まで以上に消費電力を抑えることが可能となり、バッテリー駆動時間の向上に繋がることが期待されています。仮に成功すれば、Appleは今まで以上にソフトウェアとハードウェアの融合を推し進めることができるようになります。
 
しかも「業界で最も進んだチップ」とあって、サードパーティーの技術に多くを負うSamsungやHuaweiのスマートフォンに差を付けられる、とアナリストは見ています。

サプライヤーは戦々恐々

もちろん、こうしたAppleの動きは、Dialog Semiconductorにとっては死活問題です。
 
Credit Suisseの調査によると、Dialog社は収益の74%をAppleに頼っており(2016年)、売り上げに深刻なダメージを及ぼすことが予期されます。似たケースとしては、AppleがGPUの独自開発を宣言したことによって、株価が一時70%も下落したImagination Technologiesの例が挙げられます。
 
契約終了によって経営に大打撃を受けたImmagination社は「2018年もしくは2019年前半には、特許を使わずに製品をリリースする予定だ、とAppleから突然伝えられた」と主張しており、ロイヤリティの支払いを巡ってAppleと係争、2017年9月には中国政府系ファンドに買収されています。
 
 
Source:Nikkei Asian Review
Photo:iFixit
(kihachi)

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