中国でのApple Intelligence導入、米中間の緊張で遅れか

Appleの人工知能（AI）機能群「Apple Intelligence」の中国での導入が、米中間の政治的緊張の高まりにより遅れていると、英Financial Timesが報じています。中国当局が導入に対してゴーサインを出していないことが主な原因とされています。

国家機関の承認が下りず

Appleが中国国内でApple Intelligenceを展開するには、現地企業との提携が必要とされています。パートナー企業はAlibabaであることが判明していますが、中国の国家インターネット情報弁公室（CAC）からの承認がまだ下りておらず、これが導入遅延の直接的な原因とみられています。

この承認の遅れの背景には、米中間の政治的緊張があるとされ、特にトランプ米大統領の対中強硬姿勢が間接的に影響している可能性も指摘されています。

中国当局、米国を非難

今週初め、中国政府は米国が5月にジェノバで合意した貿易協定に反する行動を取っていると非難しました。具体的には、中国企業へのジェットエンジンや半導体設計ソフトウェアの販売制限、チップの輸出規制、中国人留学生のビザ取り消しなどが問題視されています。

iOS18.6での提供は実現せず？

Apple Intelligenceの中国での提供は、当初iOS18.6アップデートと同時に開始されるとみられていました。しかし、今回報じられた遅延により、従来のタイムラインは実現が難しくなってきた可能性があります。

Source: Financial Times via MacRumors

Photo: Apple