今、iOS18.1のApple Intelligenceで、できること&できないこと

WWDC24 Apple Intelligence

iOS18.1の開発者向けベータ1で、ついに提供が開始されたApple Intelligenceですが、現段階で利用できる機能と、利用できない機能があります。文章の校正、通話内容の文字起こしと要約などは利用できますが、画像生成機能の「Image Playground」などは未提供です。

目次

開発者向けベータ提供が始まったApple Intelligence

7月30日にリリースされた、iOS18.1の開発者向けベータ1では、人工知能を活用した新機能Apple Intelligenceが利用可能となりました。

ただし、iOS18.1ベータ1の段階では、利用できるApple Intelligenceの機能は一部に限られています

なお、Apple Intelligenceを利用できるのは、対応デバイス(iPhone 15 Pro/iPhone15 Pro Max、またはM1以降を搭載したiPadかMac)で、言語がアメリカ英語に設定されている必要があります。

iOS18.1ベータ1で利用できる機能

iOS18.1では、Apple Intelligenceの機能のうち、以下のものが利用可能となっています。

記述ツール

MacRumors Apple Intelligence iOS18.1ベータ 利用できる機能
  • 校正:文章を解析し、誤字脱字のチェック、文法のチェック、単語の選択や文章の構造の見直しを提案。
  • 書き直し:文章をフレンドリー、プロフェッショナル、簡潔といったトーンに応じて変更。
  • 要約:テキストを選択して、段落、箇条書き、表、リストなどに読みやすくまとめます。

Siri

MacRumors Apple Intelligence iOS18.1ベータ 利用できる機能
  • iPhone、iPad、CarPlayで、起動した際にディスプレイの周辺部分が光る。
  • ディスプレイ最下部をダブルタップして、話しかける代わりに文字入力でSiriと対話可能。
  • Siriが会話の流れを踏まえて応答。
  • ユーザーの言い間違い、話の内容の変化にも対応。Apple製品のサポート情報を提供。

メール

MacRumors Apple Intelligence iOS18.1ベータ 利用できる機能
  • 要約:受信ボックスにメールの要約を表示。
  • 優先メッセージ:当日の予定など緊急性の高いメールを受信ボックスの先頭に表示。
  • スマートリプライ:返信文を提案し、メール内にある質問すべてに回答できるよう支援。

メッセージ

MacRumors Apple Intelligence iOS18.1ベータ 利用できる機能
  • スマートリプライ:メールと同様、受信メッセージの内容から回答文を提案。

写真

MacRumors Apple Intelligence iOS18.1ベータ 利用できる機能
  • メモリー:説明を入力するだけで、関連する写真を選択を組み合わせたストーリーを自動で作成。
  • 自然な言語での検索:「マヤが絞り染めTシャツを着てスケートボードをしている」のような説明で写真を簡単に検索可能。ビデオの特定のシーンも検索可能。
  • 検索中に、検索対象の写真やビデオを自動で絞り込み。

音声録音、文字起こし、要約

  • 「メモ」などのアプリで、音声を録音すると自動で文字起こしと要約を実行可能です。

集中モード

MacRumors Apple Intelligence iOS18.1ベータ 利用できる機能
  • 「じゃま低減」:すぐに確認する必要がある重要な通知を表示する、新しい集中モード。

電話

MacRumors Apple Intelligence iOS18.1ベータ 利用できる機能
  • 通話の録音:通話中、画面左上に表示されるアイコンをタップするだけで通話の録音を開始できます。録音開始の際は、参加者に自動的に通知が送られます。通話の内容は「メモ」アプリに保存され、文字起こしと要約が生成されます。

Safari

MacRumors Apple Intelligence iOS18.1ベータ 利用できる機能
  • リーダーモードで記事を表示すると表示されるボタンをタップすると、記事の要約が生成されます。

Apple Intelligenceレポート

MacRumors Apple Intelligence iOS18.1ベータ 利用できる機能
  • 「設定」アプリのプライバシーとセキュリティのセクションで、Apple Intelligenceの動作レポートを表示可能。開くにはFace IDでのユーザー認証が必要です。

Apple Intelligenceウェイトリスト

iOS18.1、iPadOS18.1、macOS Sequoia 15.1にアップデートした開発者は、「設定」アプリからApple Intelligenceのウェイトリストに登録する必要があります。リストへの登録により、ダウンロードのタイミングを分散させ、システムの負荷を分散させる仕組みとなっています。

リストへの登録はアカウント単位となっているので、1台のデバイスで登録すれば、複数デバイスでアクセス可能となります。

iOS18.1ベータ1では利用できない機能

iOS18.1ベータ1の段階では、Apple Intelligenceの機能のうち、以下のものが利用できません。画像の生成・編集に関する機能などが、未提供となっています。

  • Image Playground:アニメーション、イラスト、スケッチの3つのスタイルから画像を生成できる機能。単独アプリとしても、「メモ」や「メッセージ」アプリ内の機能としても利用できません。
  • Genmoji:ユーザーがオリジナルの絵文字を生成できる機能。Image Playgroundをベースにしているため、こちらも利用できません。
  • Image Wand:「メモ」アプリで文章の内容に応じた画像を生成できる機能。こちらもImage Playgroundをベースにしているため、まだ利用できません。
  • 優先通知:積み重なった通知の一番上に、最も重要なことを表示する機能。iOS18.1ベータでは未対応です。
  • メール:受信したメールを自動で分類する機能はまだ利用できません。
  • 写真:背景の不要なものを特定して削除できる機能は未対応です。
  • Siri:画面に表示されているコンテンツや、ユーザーの状況を理解できる機能や、複数のアプリをまたいでアクションを実行する機能は未対応です。
  • ChatGPT:ChatGPTをシステム全体に統合し、SiriがChatGPTの専門知識が有益と考えた場合に呼び出せる機能は、iOS18.1ベータ1では提供されていません。

Source: MacRumors (1), (2)

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この記事を書いた人

2013年からライター&編集担当として活動。2007年、駐在中のシリコンバレーで発売直後の初代iPhoneに触れて惚れ込む。iPhone歴は3GS→5s→6 Plus→7 Plus→XS Max→12 Pro Max→14 Pro。

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