望遠カメラはもしかして必要ない?iPhoneユーザーが陥る罠

「高性能なiPhone」と言えば、多くの人がProシリーズを思い浮かべるはずです。
しかし、Proシリーズ最大の特徴である「望遠カメラ」を、宝の持ち腐れにしているユーザーが驚くほど多いのが実情です。
現場で4年以上、数千人のお客様と向き合ってきたスタッフ目線で、iPhone選びの「罠」を解説します。
Proシリーズには望遠カメラが付いている
iPhoneはノーマルモデルとProモデルの2タイプに大きく分けられます。
両機種には、「画質」や「バッテリー」など多くの違いがありますが、中でも最も違いがでるのがカメラ性能です。
このカメラ性能において大きな違いを生み出している望遠カメラですが、実際にProシリーズをお持ちの方のうち、何割がこの望遠カメラを使いこなせているのでしょうか?
まずは現状を整理していきましょう。
望遠カメラをしっかり活用している人は全体の20%以下
携帯ショップでの接客現場では、機種変更時のデータ移行や操作説明でお客様の写真フォルダを目にする機会がたくさんあります。
その中で望遠カメラを活用できているユーザーは20%未満に見受けられます。
一番の理由は、フォルダを確認する中で望遠(3倍〜5倍以上)で撮影されているであろう写真がほとんどないからです。
現場でお客様に「望遠カメラを利用していますか?」と質問しても、8割以上の方が、「利用していない」「使い方が分からない」とおっしゃいます。
なぜ望遠カメラがついているProシリーズを購入してしまうのか?

望遠カメラ等、高性能なProシリーズを使いこなせていない人の中で、それでもProシリーズを求めるお客様の特徴は主に3つあります。
スペックの罠
「高い買い物だから、フルスペックの方が安心」と考えているお客様はスペックの罠に陥りがちです。
「とりあえず値段が高い機種なら間違いない」と、中身をあまり調べずに機種を購入してしまうからです。
もちろんProシリーズを選ぶこと自体は悪いことではありませんが、費用対効果の面で懸念が残ります。
なぜなら、実際に現場で話を聞くと「電話やSNSにしか使わない」「写真はこだわっていない」と高い性能が必要ない利用用途であることがほとんどだからです。
高い性能を求めている人ほど、実はその中身を知らずに購入している人が多いので注意が必要です。
公式に載せられた写真に惹かれる
公式サイトやCMの写真を見て、同じような写真が撮りたいと思い購入を検討している人も注意が必要です。
なぜなら実際に広告で使われる美しい月や遠くの景色の写真は、日常では撮る機会が極めて少ない「非日常」のシーンであることが多いからです。
さらに、それらはプロが特殊な機材や照明を用いて撮影しているため、同じような写真を撮影することは非常に困難と言えます。
自身の写真フォルダを見返して、望遠カメラで撮影が必要な写真があるのかを確認してみてください。
Pro=写真が綺麗という思い込み
最後の特徴が「Proなら写真が綺麗になる」と思い込んでいるケースです。
実はiPhone 15以降、画質の決め手となるメインカメラは、標準モデルでもProと同じ4,800万画素を搭載しています。
つまり日常的な風景やスナップ撮影において、両者の画質に大きな差は存在しません。
しかしProシリーズというだけで、「撮った写真全てが綺麗になる」と考えるユーザーは少なくありません。
もちろん、Proシリーズの方が機能的に優れている点はあります。
しかし、重要なのは「Pro」という高級感やブランド名にとらわれず、自分に必要なスペック(中身)を冷静に見極めることです。
賢い予算の使い道
現場でお客様の相談に乗る中で、カメラ性能以上に切実な悩みとして挙がるのが「容量不足」と「バックアップ」です。
Proモデルとの差額(17シリーズであれば5万円)があれば、以下のことができます。
- iCloud(200GB):約9年分
- 本体容量のアップグレード:1段階アップしてお釣りが出る
年に数回しか使わない望遠レンズに高い費用を払うより、確実に必要となる「データの保存先や安心」にお金を使うべきです。
スペック表の数字に踊らされず、数年後に「容量不足で撮れない」「消えたデータが戻らない」と困らないための選択を優先することが重要です。

