A19 Proをマルチコアスコアで圧倒する新型SoC〜Xperia 1 VIIIに搭載見込み

Qualcommが開催したSnapdragon Summit 2025で発表された、Androidスマートフォン向けハイエンド・システム・オン・チップ(SoC)であるSnapdragon 8 Elite Gen 5が、ソニー Xperia 1 VIIIに搭載される見込みです。
Snapdragon 8 Elite Gen 5のエンジニアリングサンプル品のGeekbench 6 CPUマルチコアスコアは、iPhone17 Proシリーズに搭載されたA19 Proを圧倒していることが報告されました。
ただし、電力効率という点ではA19 Proが優れています。iPhone Airのバッテリー駆動時間が、バッテリー容量が約19%大きいSnapdragon 8 Eliteを搭載するGalaxy S25 Edgeとほぼ同等だった理由は、AppleとQualcommの設計思想が異なることに関係しているのかもしれません。
Xperia 1 VIIIらしきモデルがeSIM対応リストに登録
eSIM対応モデルリストに掲載されたモデル番号から、Xperia 1 VIIIらしき3モデル、「PM-1502-BV」「PM-1503-BV」「PM-1504-BV」が見つかったと、The Walkman Blogが報告しています。
これらのモデル番号のうち2つは日本のキャリア向けで、残る1つは欧州向けモデルかアジア/グローバルモデルになると推察されています。
Xperia 1 VIIIの、日本のキャリアにおける品番を予想
The Walkman BlogはXperia 1 VIIにおける日本のキャリア各社の命名規則から、Xperia 1 VIIIの品番は下記のようになると推察しています。
- SOG17(auモデル)
- SO-51G(ドコモモデル)
- A601SO(ソフトバンクモデル)
Xperia 1 VIIのモデル名とSIMフリーモデルの品番についてソニーは、下記の通り案内しています。
- Xperia 1 VII SOG15(auモデル)
- Xperia 1 VII SO-51F(ドコモモデル)
- Xperia 1 VII A501SO(ソフトバンクモデル)
- Xperia 1 VII XQ-FS44(SIMフリーモデル)
- Xperia 1 VII XQ-FS44-1/SW(「スター・ウォーズ」モデル)
Apple、Qualcomm、MediaTekのハイエンドSoC比較
これまでSnapdragon 8 Elite 2になると噂されてきたSnapdragon 8 Elite Gen 5について、Apple A18 Pro、A19、A19 Proと、MediaTek Dimensity 9400、Dimensity 9500、Snapdragon 8 EliteのGeekbench 6 CPUベンチマークスコアの比較グラフを、YouTubeチャンネル「Geekerwan」が掲載していますされています。
シングルコアスコアではA19 Proが最高スコアを記録するも、以前から指摘されていた通りマルチコアスコアはSnapdragon 8 Elite Gen 5が圧倒しています。

A19 Proは少ない消費電力で高いスコアを記録
ただし、マルチコアスコア測定テストにおける消費電力は、A19 Proが12.1Wだったのに対し、Snapdragon 8 Elite Gen 5は19.5WとA19 Proよりも約61%も消費電力が多い結果となっています。
これをマルチコアスコア測定テストにおけるWあたりのスコアに換算すると、A19 Proは913.55ポイント/W、Snapdragon 8 Elite Gen 5は643.38ポイント/Wになります。A19 ProはSnapdragon 8 Elite Gen 5よりも、(最高スコア計測領域では)約42%電力効率に優れる解釈することもできます。
この結果から、Snapdragon 8 Elite Gen 5のGeekbench 6 CPUマルチコアスコアは素晴らしい結果だが、電力効率に優れているわけではないとWccftechが報告しています。
ただし、Snapdragon 8 Elite Gen 5はエンジニアリングサンプルによって計測されたスコアのようですので、今後、Xperia 1 VIIIなどに搭載された場合のスコアで改めて検証した結果を確認する必要があると、Wccftechは補足しています。
Source:E_D___B_A_N_G_E_R/Reddit via The Walkman Blog, ソニー, Geekerwan/YouTube via Wccftech