スマホ決済、使い始めたきっかけは?QR決済と非接触決済で傾向に違い

Apple Pay

Apple Pay
 
MMD研究所は、スマホ決済のチャージ方法、使い始めた理由、利用する場所などをまとめた「2023年1月スマートフォン決済利用動向調査 第2弾」の結果を発表しました。メインで利用するスマホ決済サービスを利用し始めたきっかけは、QRコード決済はお得感、非接触決済ではスピーディーな会計、といった違いがみられます。

スマホ決済12サービスの利用者に聞いた結果

MMD研究所の「2023年1月スマートフォン決済利用動向調査 第2弾」は、先日公開された「第1弾」と同じく2023年1月27日~1月31日の期間にインターネットで調査を実施しています。
 
対象者は、「第1弾」調査で利用者数の上位18歳〜69歳のスマホ決済サービス利用者1,800人で、QRコード決済6サービス(PayPay、d払い、楽天ペイ、au PAY、メルペイ、LINE Pay)とスマホ接触決済6サービス(モバイルSuica、iD、楽天Edy、QUICPay、nanacoモバイル、モバイルWAON)の12サービスをメインで利用している各150人です。

QR決済のチャージ、PayPayは銀行口座、d払いはスマホ合算が最多

QRコード決済サービスのチャージ方法・連携方法について、メイン利用者の多い6サービスについて上位3位をまとめたのが以下の表です。
 
メイン利用者が最も多いPayPayは「銀行口座からのチャージ」が28.0%で最多でした。
 
NTTドコモが運営するd払いは「スマートフォン料金と合算払い」が44.7%で最も多く、楽天カードからのチャージでポイントを獲得できる楽天ペイは「クレジットカードとの連携」が42.7%で最多、メルカリの売り上げをチャージできるメルペイは「他サービスを経由してチャージ」が57.3%で最多と、各サービスの特徴がよく利用されているチャージ方法に表れています。
 
MMD研究所「2023年1月スマートフォン決済利用動向調査 第2弾」
 

非接触決済:クレジットカードチャージ・連携が多い

スマホ非接触決済サービスのチャージ方法・連携方法でメイン利用者が最も多いモバイルSuicaは「クレジットカードからのチャージ」が56.0%で最多でした。
 
Apple Payでも利用できるiDとQUICPayは「クレジットカードとの連携」の割合がそれぞれ60.0%、76.0%と目立って高いほか、楽天Edy、モバイルWAONはクレジットカードからのチャージが38.0%、32.7%と、非接触決済サービスはクレジットカードからのチャージや連携で利用する方が多いのが特徴的です。
 
MMD研究所「2023年1月スマートフォン決済利用動向調査 第2弾」
 

使い始めた理由:QR決済はお得感、非接触決済は素早い会計

メインで利用しているスマホ決済サービスを利用し始めた理由(複数回答可)は、QRコード決済サービスでは「ポイントがたくさん貯まる」が40.3%でトップ、2位が「普段使っているサービスとポイントが連動している」26.6%、3位が「キャンペーンを知って興味を持った」20.6%と、ポイントやお得感が上位に並んでいます。
 
スマホ非接触決済サービスでは「会計がスピーディに終わるから」が35.4%でトップ、2位は僅差で「ポイントがたくさん貯まる」が34.8%、3位は「会計の際に現金を出すのが面倒」25.2%と、素早く手間をかけずに会計を済ませたいという動機が上位に目立ちます。
 
MMD研究所「2023年1月スマートフォン決済利用動向調査 第2弾」
 

スマホ決済の利用場所トップ3:コンビニ、スーパー、ドラッグストア

メインで利用しているスマホ決済サービスを利用している場所(複数回答可)は、「コンビニエンスストア」59.8%、「スーパー」43.1%、「ドラッグストア」39.7%の3業態がトップ3でした。
 
MMD研究所「2023年1月スマートフォン決済利用動向調査 第2弾」
 

コンビニ:nanacoモバイル利用者82.7%が利用

調査では、メインで利用しているスマホ決済サービスの利用頻度・利用有無を場所ごとに聞いた結果を、メイン利用の決済サービスごとに集計しています。
 
コンビニではnanacoモバイルユーザーの82.7%が利用しています。店舗数最多のセブン-イレブンを利用するnanacoモバイルユーザーが多いと考えられます。
 
コンビニは、auPAYユーザー(73.3%)、d払いユーザー(68.0%)も利用率が高くなっています。
 
MMD研究所「2023年1月スマートフォン決済利用動向調査 第2弾」
 

スーパー:モバイルWAON利用者の8割弱が利用

スーパーでは、モバイルWAONユーザーの77.3%と8割弱が利用しているのが特徴的です。全国に多くの店舗網を持つイオングループのスーパーでモバイルWAONが利用されていると推測されます。
 
スーパーは、PayPayユーザー(51.3%)、iDユーザー(49.3%)も利用率が高いものの、コンビニと比べると全体的に利用率が低くなっています。スーパーは自社グループ以外のスマホ決済には非対応の店舗が多いため、メイン利用以外のサービスを使うユーザーが多いためかもしれません。
 
MMD研究所「2023年1月スマートフォン決済利用動向調査 第2弾」
 

ドラッグストア:楽天ペイ利用者の55.3%が利用

ドラッグストアでは、楽天ペイユーザーの55.3%が利用しています。d払いユーザーの54.0%、au PAYユーザーの49.3%と、QRコード決済の利用者で利用率が高い傾向にあります。
 
ドラッグストアは、コンビニやスーパーと比べると利用率が突出して高いサービスがありません。これは、nanacoユーザーにとってのセブン-イレブン、WAONユーザーにとってのイオングループのような、同企業による主要決済サービスがドラッグストアでは提供されていないことが影響していそうです。
 
MMD研究所「2023年1月スマートフォン決済利用動向調査 第2弾」
 
 
Source:MMD研究所, 日本ソフト販売 (1), (2)
Photo:Apple
(hato)

この記事がお役に立ったらシェアお願いします

この記事を書いた人

2013年からライター&編集担当として活動。2007年、駐在中のシリコンバレーで発売直後の初代iPhoneに触れて惚れ込む。iPhone歴は3GS→5s→6 Plus→7 Plus→XS Max→12 Pro Max→14 Pro。

特集

目次