FacebookとAppleとの間でメッセージングサービスをめぐる戦争が始まった?


 
Facebookはソーシャルネットワーキングサービスだけでなく、MessengerアプリやWhatsAppなどのメッセージングサービスも運営していますが、同社はiOSとAndroidの垣根を超えて、メッセージングサービス市場でほぼ独占状態となることを目指している、とSlateが伝えています。その過程で、AppleのiMessageが最も大きな壁であると見ているようです。

メッセージングサービスのさらなるシェア拡大を模索

Facebookは今後メッセージングサービスのさらなる拡大を模索しており、現在運営するMessengerアプリ、WhatsApp、Instagram Directで市場シェアをさらに伸ばして、中国でのWeChatのように動画共有、アポ取り、レストランの評価、配車サービスの利用などもメッセージングプラットフォームの中で行われる状況を作ろうとしています。
 
メッセージングサービスの勢力拡大において邪魔になってくるのが、iPhoneユーザーのみが利用できるエンドツーエンド暗号化に対応したAppleの人気のメッセージングサービスiMessageです。iMessageのAndroidへのサービス拡大の需要もあるようですが、あえてiPhoneのみとすることでハードウェアの価値を高めるねらいがあるとされています。

FacebookにとってiMessageは壊さなければならない壁

今後、Facebookはメッセージングサービスのシェアをさらに伸ばすにあたり、AppleのiMessageの壁を壊す必要があると見ており、昨年にはiMessageが最大の競争相手であることも公言しています。
 
Appleにとってもハードウェアの売上の勢いが以前ほど芳(かんば)しくない状況で、さらなるソフトウェアからの収益を期待する動きもあります。実際、Appleのソフトウェア関連の求人数が数年ぶりにハードウェアを上回ったと先日報じられたばかりです。
 
以前はユーザーがiPhoneを購入して、FacebookやInstagramのアプリをダウンロードすればお互いにWin-Win(ウィン ウィン)の関係を築くことができましたが、今後メッセージングサービスをめぐるFacebookとAppleとの衝突は避けられない、とSlateは述べています。
 
 
Source:Slate
Photo:Christoph Scholz/Flickr
(lexi)

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この記事を書いた人

ARラボ出身の猫愛好家。往年のMacユーザーで、iPhone使用歴は10年以上。

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