KDDI、auのSIMロック解除ページ検索回避問題に「意図的ではない」と説明

au SIMロック解除 検索回避
 
KDDIが、SIMロック解除方法を案内するauのWebページが検索結果に表示されないよう、タグを設定していた問題について、Webページの設定ミスだった、と説明しています。

KDDI、複数メディアに「意図的ではない」と説明

au(KDDI)のWebページにある、SIMロック解除の手続きを案内するページに、検索エンジンによるヒットを回避するためのタグが埋め込まれていたことが、携帯電話代理店の運営者のツイートをきっかけに明らかになりました。
 
KDDIは、複数メディアに対して、本来は「暫定ページ」だけに設定するはずのタグを、本来のページにも設定してしまった、解約方法をユーザーから隠す目的ではなかった、と意図的なものではなく人為的なミスだと説明しています。

「暫定ページ」に埋め込んだ、との説明

ITmediaによると、KDDIは、SIMロック解除を掲載した「正規ページ」(URLの末尾がunlock/)のほか、UQ mobileのバナーが入る暫定ページB(URLの末尾がunlock_b/)、料金プラン見直しのバナーが入る暫定ページC(URLの末尾がunlock_c/)を用意し、ユーザーの反応を確かめようとしていた、とのことです。
 

 
5月中旬に、Google検索結果で表示されるのが暫定ページだけであることに気付き、6月中旬に「noindex」「nofollow」のタグを設置した結果、正規ページも暫定ページも表示されなくなった、と説明しています。
 
本稿執筆時点(6月28日の午後10時頃)でも、「暫定ページB」「暫定ページC」にはアクセスできますが、正規ページにアクセスすると暫定ページのどちらかにリダイレクトされます。
 
なお、6月28日の午後5時半頃には残っていた「noindex」「nofollow」タグは、午後10時頃の時点では、どちらの暫定ページからも削除されています。

総務省の有識者会議報告書にも「禁止の徹底」

「noindex」タグの埋め込みは、KDDIとNTTドコモが解約手続きを案内するページに埋め込んでいたことが2月に明らかとなり、総務省の有識者会議でも取り上げられました。
 
当時の議事録には、有識者会議の座長が「私自身、ちょっとびっくりしたといいますか、こんなことがやられてたのかとちょっと驚いた」と率直な感想を述べる一幕が記されています。
 
総務省は、議論の結果をまとめた5月に取りまとめた報告書案を5月末に公開し、6月28日までの期間、パブリックコメントを受け付けています。報告書には、検索回避タグの設置について「禁止の徹底を図る」と記されています。

SIMロックは原則禁止へ

携帯電話を購入した通信事業者以外で利用できなくするSIMロックについては、ユーザーが通信事業者を乗り換える障壁になっていると問題視されてきました。
 
高額化し分割払いが一般的なスマートフォンの端末代金不払いを防ぐため、という理由に対して、総務省の有識者会議は「婚約指輪や高級カメラを分割払いで購入しても、機能が制限されることはない」と一蹴SIMロックはユーザーの利益を不当に制限しており、一律禁止とすべき、と結論づけています。
 
 
Source:ケータイwatch, ITmedia, J-CASTニュース, 総務省(PDF)
(hato)

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