App Storeレビューガイドラインが改訂、ゲーム配信などの規制を緩和

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Appleは現地時間9月11日、App Storeレビューガイドラインを改訂しました。iOS14の新機能App Clipsへの対応のほか、ゲームサービスやアプリ内課金に関する変更が行われています。ゲームサービスを提供するMicrosoftは、まだ不十分だと批判しています。

ゲーム配信サービスに関するルールを修正

App Storeレビューガイドラインは、App Storeで公開されるアプリの審査基準で、セキュリティや倫理的基準など多くの基準が定められ、条件を満たさないアプリは公開が停止されます。
 
9月11日の更新で最も目を引くのは、MicrosoftやGoogleが提供するストリーミングゲーム配信サービスに対する規制が緩められたことです。
 
従来のガイドラインでは、単一のアプリから多くのゲームをストリーミングでプレイできるサービスは許可されていませんでした。
 
今回の更新により、個々のゲームアプリが個別にApp Storeで審査されれば、ゲームの配信が可能となります。

Netflixなどの会員登録もアプリで可能に

今回の更新では、Netflixなどのコンテンツ再生用アプリ内で、無料アカウントの管理機能も認められています。
 
これまでは、Netflixのアプリから新規の無料会員登録ができませんでしたが、今後はアプリからの会員登録が認められることとなります。
 

 

App Clipsは広告表示不可

iOS14の新機能で、アプリをダウンロードしなくても機能の一部を利用できるApp Clipsについては、メインアプリの機能と関連したものであることが条件とされています。
 
また、App Clipsに広告を表示することは認められていません。

個人間の支払い方法についても改訂

コロナ禍で利用が増加した、レッスンサービスに対する料金支払いについてもガイドラインの見直しが行われています。
 
個別学習指導、医療相談、フィットネストレーニングなど、1対1のサービスでの料金支払いには、アプリ内課金以外の方法が認められています。
 
ただし、1人対多のサービスについては、App内課金の利用が必要です。

Microsoftは新ガイドラインを批判

Microsoftは、Appleの新しいガイドラインを、依然として利用者に不便を強いていると批判しています。
 
Microsoftは、ユーザーが毎回App Storeから個別のアプリをインストールするのではなく、ゲームカタログから直接プレイできるようにするべきだ、と主張しています。

8月末には審査ガイドライン変更の提案が可能に

Appleは、6月の世界開発者会議(WWDC 2020)で予告したとおり、8月末にApp Storeの審査プロセスを見直しました。その結果、開発者が審査ガイドラインの変更を提案できるようになったほか、バグ修正のためのアップデートにガイドライン違反があっても迅速な公開が可能になっています。
 
 
Source:Apple, The Verge, MacRumors
(hato)

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