iPhone11 Proに双方向ワイヤレス充電用パーツ?iFixitが分解し発見

iFixit iPhone11 Pro Max 分解
 
iPhone11 ProiPhone11 Pro Maxの分解レポートを、iFixitが公開しました。噂のあった双方向ワイヤレス充電用と思われる部品の存在も確認されています。

iPhone11 Pro Maxはバッテリー形状が変更

各種ガジェット製品の分解レポートで知られるiFixitが、iPhone11 ProiPhone11 Pro Maxの分解レポートを公開しました。iPhone11 Proについては、YouTubeで分解のライブ配信を行いました。
 

 
分解の前に、X線写真で本体内部の構造をチェックします。写真は左からiPhone XR、iPhone XS Max、iPhone11 Pro Maxです。
 

 
わかりやすいのが、バッテリーの形状の変化です。iPhone XS Maxでは、長方形のセル2つをL字型に配置していました。iPhone11 Pro Maxのバッテリーは、iPhone XSと同様のL字型のシングルセルバッテリーに変更されています。
 
先日報じられたように、iPhone11 Pro Maxのバッテリー容量は3,969mAhで、iPhone XS Maxより約25%大型化しています。

耐水性能は向上したが、構造は同じ?

iPhone11 Pro Maxは、水深4メートルで最大30分間の耐水性能を持っており、昨年のiPhone XS Max(水深2メートルで最大30分間)よりも耐水性能が向上していますが、iFixitは、水の侵入を防ぐ構造には違いが見られない、と指摘しています。
 

 
また、ロジックボードはiPhone Xから採用された2枚重ね構造を採用し、iPhone XS Maxよりもさらに小型化することでトリプルカメラ用のスペースを確保しています。
 

 
2枚重ね構造のロジックボードを開くと、A13プロセッサが姿を現します。
 

 
なおiFixitによると、iPhone11 ProとiPhone11 Pro Maxのロジックボードは、全く同じもののようだ、とのことです。

双方向ワイヤレス充電用?小型基盤とコネクタ

iPhone11 Pro MaxのX線写真をよく見ると、バッテリーの下に、iPhone XS Maxでは見られなかった小型の基盤が確認できます。
 

 
また、バッテリーに2つのコネクタがついていることからも、双方向ワイヤレス充電機能と関係するのではないか、とFixitは指摘しています。
 

 
iPhone11 Proにも、2つのコネクタが同様に発見されており、片方を外すと、Lightningポートから充電はできてもワイヤレス充電ができなくなったそうです。
 
コネクタを戻すと、高温に関する警告が一瞬表示されたことから、このコネクタはバッテリーの温度センサーに接続されており、高温時にシャットダウンする役割を持っているのではないか、とiFixitは指摘しています。

 
先日、リーク情報で知られるソニー・ディクソン氏が、信頼できる情報筋からの話として「iPhone11 Proには、双方向ワイヤレス充電のためのハードウェアが搭載されているが、ソフトウェアで無効化されている」と語っています。
 
また、Apple関連の精度の高い情報で知られるアナリストのミンチー・クオ氏も、双方向ワイヤレス充電機能は、充電効率がAppleの基準に満たなかったために搭載が見送られた、と述べています。

カメラ専用メモリは発見されず?

iPhone11 Pro最大の特徴であるトリプルカメラのX線写真から、望遠カメラと広角カメラに、黒い棒状の光学式手ぶれ補正機構が確認できます。
 

 
しかし、先日報じられたカメラ専用に2GBのメモリが隠されている、との情報を裏付けるものは発見されていません。
 

 
iFixitは、今後もさらに詳しく調査して、分解レポートをアップデートすると述べています。
 
【追記】iFixitは、分解レポートを更新し、双方向ワイヤレス充電用とみられる小型基盤の内部や、U1チップらしき部品の画像を公開しています。
 
iFixitによる、iPhone11 Proの分解動画レポートはこちらでご覧ください。
 

 
 
Source:iFixit, iFixit/YouTube
(hato)

 
 

モバイルバージョンを終了