Appleの音楽出版担当者「作詞家と出版社はApple Musicにとって必須」

Apple Music
 
米著作権使用料委員会(Copyright Royalty Board)は昨年、作詞・作曲者に対する著作権使用料を今後5年間で44%引き上げる決断を下しましたが、大手ストリーミングサービスの中で唯一決定の再考を求めなかったのはAppleだけでした。Appleの音楽出版グローバルディレクターのエレナ・シーガル氏は、作詞家と出版社はエコシステムの基礎的な位置を占める、とMusic Business Worldwideに対して語りました。

Apple Musicの他社サービスとの違いとは?

シーガル氏はインタビューの中で、著作権使用料委員会の著作権使用料の引き上げに関して以下のようにコメントしています。
 

創造的なエコシステムをサポートしつつ、持続可能なビジネスモデルを作るのは我々にとって非常に重要です。この点において、当社のサービス(Apple Music)は他社サービスと一線を画していますが、著作権使用料委員会の著作権使用料の引き上げで、立場の違いがよりいっそう明らかになりました。
 
著作権使用料委員会の決断に対する我々の姿勢は、特に新しいものではありません。Appleは10年以上にわたり作詞家に正当な報酬が支払われるよう努めてきました。この件についてはどの企業よりも力を入れてきました。ただこれまで特に誇示してこなかっただけです。
 
作詞家や出版社なしでは、音楽は存在し得ません。

Appleにとってはどのちみ有利な状況

著作権使用料委員会の著作権使用料の引き上げに対し、Spotify、Amazon、Googleは不服を申し立てており、アーティストたちから非難を浴びています。
 
Appleにとっては今回の件はどのみち利益をもたらすとされており、著作権使用料の引き上げが実現した暁にはアーティストの信頼を勝ち取ることができ、他社の求める通り値上げが保留になれば著作権料の支払い額に変化はありません。
 
Apple Musicは4月初旬の時点で、米国内の有料会員登録者数でついにSpotifyを超えたことが明らかになっています。
 
 
Source:Music Business Worldwide via AppleInsider
(lexi)

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