MacBookのバタフライキーボード訴訟の支払いが開始

バタフライキーボード

2022年にすでに和解が成立していたMacBookのバタフライキーボードの集団訴訟ですが、対象者への支払いが始まっていると伝えられています。最高額は395ドル(約58,000円)で、2回以上トップケース(キーボード周囲のアルミ筐体)の交換を行った人が対象となっています。

薄さを追求しすぎたあまり起こった不具合

かつてMacBookに搭載されていたバタフライキーボードは、Appleの元最高デザイン責任者(CDO)ジョナサン・アイブ氏がデザインしたもので、超薄型を実現しようとした結果、ホコリやゴミが詰まりやすい形状となってしまい、多くの故障が報告されていました。

Appleはシリコン製のヒダのような構造物を取り付ける対症療法的な対策も講じましたが、最終的に問題は解決に至らず、集団訴訟へと発展しました。

バタフライキーボードは段階的にシザースイッチキーボードへと切り替えられ、現在ではMacBookキーボードの問題は報告されていません。

和解金の支払いが開始

2016年に端を発したバタフライキーボードの集団訴訟は2022年に和解が成立しており、5,000万ドル(約73億円)の支払いが決まっていました。

和解金の受け取り対象者は、バタフライキーボードを実際に修理に出した人のみで、トップケース2回以上の交換で最高395ドルトップケース1回の交換で最高125ドルキーキャップ交換で最高50ドルとなっています。

支払いが受けられるのは米国内の一部の州のユーザーのみ

今回の集団訴訟の和解金を受け取ることができるのは、カリフォルニア州、フロリダ州、イリノイ州、ミシガン州、ニュージャージー州、ニューヨーク州、ワシントン州の7つの州に在住のユーザーのみとなっており、その他の43州は除外となっています。

当然ながら米国外は対象外なので、日本のユーザーが和解金を受け取ることはできませんが、世界でApple製品の不具合をめぐってどのような取引が行われているのか知ることには価値があると言えそうです。

Source: 9to5Mac

Photo: iFixit

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