MediaTek、5Gスマホ向けSoCの「Dimensity 920/810」を発表

MediaTekのDimensity 920/810の画像
 
スマートフォン向けシステム・オン・チップ(SoC)のシェアで世界一となるなど勢いに乗るMediaTekが新しい5G通信対応のSoCを2つ発表しました。Dimensity 920およびDimensity 810と名付けられたこれらのSoCはミドルレンジスマートフォン向けのチップです。

電話がかかってきてもゲーム用の通信が途切れないDimensity 920

上位版にあたるDimensity 920は、6nmプロセスで製造されるSoCです。
 
先代のDimensity 900に比べてゲーム性能が9%向上したとされています。
 
CPUとして2.5GHz動作のArm Cortex-A78を含むオクタコア(8コア)を搭載し、デュアル5G SIM、2×2 MIMOのWi-Fi 6、Bluetooth 5.2などに対応します。
 
ゲームやUIの動作に応じてディスプレイのリフレッシュレートを調整するMediaTek スマートアダプティブディスプレイと呼ばれる機能も搭載しており、激しい動きの際はリフレッシュレートを上げてユーザーエクスペリエンスを優先し、それ以外ではリフレッシュレートを下げて電力効率を向上させることが可能です。
 
また、MediaTek HyperEngine 3.0の搭載により、2つのSIMを搭載して片方のSIMで5G通信をおこなっている際、もう一方のSIMに電話が着信してもデータ通信が途切れることはありません。この機能は、データ通信が途切れると致命的となるゲームなどに役立ちます。

AIカメラ機能が利用可能なDimensity 810

下位版に当たるDimensity 810も6nmプロセスで製造されます。
 
CPUは2.4GHz動作のArm Cortex-A76を含むオクタコア(8コア)であり、デュアル5G SIMにも対応しています。
 
ただし、Dimensity 920との差別化のため、Wi-FiとBluetoothはWi-Fi 5/Bluetooth 5.1のみの対応です
 
AIを利用したカメラ機能が特徴で、AIボケ補正や、ArcsoftとのコラボレーションによるAIカラーと呼ばれるアーティステックな撮影スタイルを利用することが可能です。
 
MediaTekは5G通信対応スマートフォン向けSoCのシェアではQualcommの後塵を拝していますが、ハイエンドのDimensity 2000を発売するという情報もあり、5G通信対応スマートフォン向け分野でも首位を狙う構えです。

 
 
Source: MediaTek via 9to5Google
(ハウザー)

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