16インチMacBook Proはサウンド、排熱性能も向上!iFixitが分解

iFixit 16インチ MacBook Pro 分解
 
iFixitが、16インチMacBook Proのキーボードの分解速報に続き、詳細な分解レポートを公開しました。キーボード以外にも、サウンド性能の強化、排熱性能向上などの進化を遂げていることが分かります。

シザー式キーボード搭載の16インチMacBook Pro

16インチMacBook Pro(奥)と15インチ MacBook Pro(手前)のキーボードの外観を比較すると、物理エスケープ(esc)キー、左右矢印キー、Touch Barから独立したTouch IDボタンなどが変化しています。16インチMacBook ProのTouch IDボタンの表面はマット仕上げです。
 

 
16インチMacBook Proのキーは、先日のキーボード分解レポートにもあったように、キーが薄く、バックライトの光が外部に漏れないようにするための枠があること以外、デスクトップMac向けのMagic Keyboardsとほぼ同様の構造です。
 

 
また、バタフライ式キーボードの改良とともに設置された、ゴミの侵入を防ぐためのシリコン膜が廃止されていることについてiFixitは、シザー式キーボードがゴミの影響を受けにくいことの現れとして歓迎しています。
 

 

シザー式になってもキーボードは取り外し不可

キーボードの裏にあるバックライトには、LEDの光を均等に広げるためのフレキシブルディフューザーが使われています。
 

 
16インチMacBook Proのキーボードは、シザー式を採用しているものの、バタフライ式と同様に筐体にリベットで固定されており、取り外して修理ができない構造であることも判明しました。
 

 

放熱シンクだけでなく排気口も大型化

16インチMacBook Proの内部からは、Appleの製品説明にある約35%大型化された放熱シンクが発見されています。
 

 
また、熱を逃すための排気口が15インチMacBook Proと比べて大きくなっていることも確認できます。
 

 
ロジックボードには、6コアの第9世代のCore i7-9750Hプロセッサ、AppleのT2チップ、Micron製のDDR4 SDRAM、AMD製Radeon Pro 5300M GPUのほか、東芝製のSSD(512GB)、Texas Instruments製の電源コントローラなどが確認されています。
 

 

振動を打ち消すように配置されたウーハー

16インチMacBook Proの特徴のひとつでもある音響関係では、ウーハーが対象に配置されており、本体の振動を打ち消す構造になっていると思われます。
 

 
本体にマイクが3つ内蔵されているのは、2018年のMacBook Airと同じですが、マイクが大型化しています。
 

 

航空機持ち込み可能容量制限ぎりぎりのバッテリー

搭載されているリチウムイオンバッテリーは99.8Wh(11.36V, 8,790mAh)で、米連邦航空局が定める航空機に持ち込み可能な100Whぎりぎりのサイズです。
 
このバッテリーサイズは、15インチMacBook Proよりも16.2Wh、17インチMacBook Proよりも4.8 Wh増加しており、MacBookシリーズ史上最大です。
 

 

修理しやすさは10点中1点

iFixitは、16インチMacBook Proの修理しやすさを10点満点中1点と評価しています。
 

 
この評価の理由についてiFixitは、トラックパッドが取り外し可能である一方、プロセッサやRAM、SSD、キーボード、バッテリー、スピーカーがはんだ付けや接着剤、リベットで固定されていて修理が非常に困難であることなどを挙げています。
 
iFixitは分解の様子を動画でも公開していますので、こちらでご覧ください。
 

 
 
Source:iFixit
(hato)

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