次世代折りたたみスマホは全面ディスプレイに?Huaweiの新特許

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米中貿易摩擦の影響を受けて、Huaweiの2019年における海外向けスマートフォン出荷台数は、前年比で40%以上落ち込むとされており、先日も折りたたみスマートフォン「Mate X」の発売延期が発表されたばかりです。しかしそんな逆風をついて、同社が次世代折りたたみスマートフォンの開発に勤しんでいることが分かりました。

Mate Xから更に進化!

Huaweiは先日、折りたたみスマートフォン「Mate X」の登場が9月になることをスポークスマンを通して明らかにしました。Mate Xは当初4月にリリースされる予定でしたが、米政府による対中制裁でAndroid OSが事実上使えなくなったことや、折りたたみスマートフォンで先行するSamsungの「Galaxy Fold」で発覚した耐久性問題などを受け、発売は延期となっていました。
 
Mate Xについてはすでに画像が公開されており、レビュワーによるハンズオン動画も登場しています。動画では、縦長の6.6インチディスプレイ(アスペクト比19.5:9)を拡げると、正方形に近い8インチディスプレイ(アスペクト比8:7.1)に変形する様子が確認できます。
 

 
2つに折りたたまれた有機EL(OLED)ディスプレイが、拡げるとシームレスに繋がって1枚のディスプレイになる技術は、多くのスマートフォンユーザーに衝撃を与えました。
 
ところが、Huaweiが現在開発している折りたたみスマートフォンでは、ディスプレイを折りたたむのではなく、ボディに巻き付けるようなデザインを採用しています(下記画像は特許を元にニュースサイトLETSGODIGITALが作成したコンセプトイメージ)。
 

 
ニュースサイトLETSGODIGITALが入手したHuaweiの特許では、メインのディスプレイの左右それぞれにディスプレイが用意され、用途に応じてメインカメラ側に収納できるように設計されていることが分かります。スマートフォンにベゼルはなく、変曲できるOLEDの特徴を活かして左右のディスプレイをボディに巻きつける「全面ディスプレイ」デザインです。
 
今回の特許では計3パターンのデザインが公開され、ホームボタンやインカメラがディスプレイ内に埋め込みとなっていないタイプも想定されています。
 

課題もあるが魅力もある

それぞれの理由はどうあれ、Samsungの「Galaxy Fold」とHuaweiの「Mate X」がともに発売延期となっている現状を思うと、現時点で折りたたみスマートフォンは技術的な課題を抱える“アイデア先行端末”かもしれません。
 
しかし、スマートフォンでありながらタブレットのようなディスプレイを搭載できるデザインは、高解像度の動画やゲームを好む消費者のニーズとマッチしています。そのためSamsungやHuaweiに限らず、Appleも開発を進めていることが特許から分かっており、早ければ2020年に「折りたたみiPhone」が登場するのではないか、との見方もあります。
 
 
Source:LETSGODIGITAL via BGR,Bloomberg
(kihachi)

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