Appleは、4月22日のアースデイを前に、環境保護に関する取り組みとして、製品に含まれる鉱物資源を回収・再利用するための研究施設を開設したと発表しました。Apple Watchユーザー向けの「アースデイ・チャレンジ」やApp Storeでの特集も予告されています。
テキサス州に再資源化の研究施設を設置
Appleは、ロボット工学と機械学習を活用して、回収した製品を効果的に再資源化する方法を研究するMaterial Recovery Lab(素材再生研究所)を米テキサス州オースティンに設置したと発表しました。
同施設では、製品の分解・分類の工程を改善するために、Appleの技術者と学術関係者による共同研究も行われます。
使わなくなったiPhoneの回収拠点を4倍に増強
Appleは、使い終わったiPhoneをリサイクル用に送付できる先を米国内で4倍に増強したほか、大手家電量販店のBest BuyやオランダのKPNで回収されたiPhoneも、分解ロボット「Daisy」によって正確に分類・再資源化されると発表しています。
Appleは、2016年に発表された「Liam」の後継となるiPhone分解ロボット「Daisy」を、2018年のアースデイを前に公開しています。
1台のDaisyは、15モデルのiPhoneの分解に対応し、1時間に200台のiPhoneを分解可能です。
Appleは1年間に100万台の製品を回収していますが、Daisyは1台で1年間に120万台の製品を分解する能力を持っています。
また、同社は2018年に780万台以上の製品を再整備品として販売したことにより、48,000トンもの廃棄物排出を抑えることに成功しています。
新型MacBook Air、Mac miniには再生アルミを活用
Appleは、製品の素材として、リサイクルした金属の活用を進めています。
2018年に発売されたMacBook AirやMac miniの筐体に使われているアルミニウムには、すべてリサイクル素材を活用することで、二酸化炭素排出量を旧モデルの半分に抑制しています。
2019年からは、Apple Trade Inプログラムで回収された製品に含まれるアルミニウムは、溶解されてMacBook Airへと生まれ変わります。
Apple Watchユーザー向けの限定企画も
Apple Watchユーザー向けの「アースデイ・チャレンジ」は今年も実施され、4月22日のアースデイに、30分間以上のアウトドアでのワークアウトを行うと、限定のバッジやステッカーがもらえます。
Appleは、2019年版の環境報告書も公開し、サプライヤー44社が、Apple製品の製造に必要なエネルギーを100%再生可能エネルギーのみで賄っていると発表しています。
App Storeでのアプリ特集も
4月22日のアースデイには、Apple Storeにおける「環境」をテーマにしたToday at Appleのセッションや、App Storeでのアプリやゲームの特集の開催を予告しています。
Appleは最近、動物や大自然を描いた「iPhone XSで撮影」の新作動画も公開しています。
Source:Apple
(hato)