iPhoneロック解除問題でテック系企業が次々とアップルに賛同の意を示すなか、こっそりとAmazonが今月新たに公開されたFire OSで、暗号化を解除する仕様にしていることが分かりました。
Fire OS5にアップデートすると暗号化は無効に
対象となっている製品はKindle Fire、Fire Phone、Amazon Fire、Amazon Fire HD、そしてAmazon Fire TVです。ニュースサイトAndroid Authorityによると、これらをAmazon謹製のFire OS5へアップデートすると、データの暗号化ができなくなるだけでなく、暗号化されたファイルが失われ、心ない「のぞき」の危険に晒されることとなります。
もちろん暗号化を必要としなかったり、これを聞いてアップデートを控えたりと、あくまでも最終的な選択はユーザーに委ねられていますが、先述したAndroid Authorityは、アップデートによってセキュリティをダウングレードさせるなど前代未聞だとAmazonの行為を舌鋒鋭く批判しています。
なぜAmazonがこのような手段に至ったのかは分かっていませんが、同社はTwitterでFire OS5では「いくつかの不要な機能を整理する」とコメントしており、Fire OSには暗号化が必要ないものだと判断していた可能性があります。
しかし、アップルとFBIが角を突き合わせているこのタイミングで仕様変更を加えてきたことには、やはり驚きを禁じえませんね。
Source：Android Authority, Twitter
(kihachi)
