昔のゲーム機を再現するアプリ「Delta」が2.0にアップデートされ、iPhone Duoに対応しました。開いた本体の折り目を横向きにして半分ほど曲げると、上がゲーム画面、下が操作する画面に分かれます。ニンテンドーDSと同じ形で遊べるのが、今回の大きな変化です。
公式の解像度から試算すると、DSの画面1枚は対角約5.2インチまで広がり、本物のDS Liteの約1.7倍の大きさで遊べる計算になります。
Delta 2.0がiPhone Duoに対応
Deltaは、ファミコンやゲームボーイアドバンス、ニンテンドーDSといった昔のゲーム機の動きを、iPhoneの中で再現するエミュレータアプリです。2024年4月にApp Storeで配信が始まり、日本のApp Storeからも無料でダウンロードできます。
海外メディアによると、開発元は現地時間10月22日にバージョン2.0を公開しました。画面のデザインをLiquid Glassに合わせて作り直し、メガドライブ(北米名はSega Genesis)のゲームにも新たに対応しています。
中でも大きいのはiPhone Duoへの対応で、変わる点は次の通りです。
- 開き方ごとに専用の操作画面
- 折り目を横にして半分開くとDSと同じ上下2画面
- 閉じるとDSのゲームがスリープ
- 外側の画面でも遊べる
- ほかのアプリと画面を分けて使える
開発元は、iPhone Duoを閉じるとゲームが止まる動きを「本物のDSのふたを閉じたときと同じ」と説明しています。外側の画面で使うときも、縦長の画面の形に合わせて表示が組み直される仕組みです。
iPhone DuoはDSと同じ上下2画面に
ニンテンドーDSとiPhone Duoは、どちらも折りためるデバイスです。iPhone Duoを開いて横向きに構えると、中央の折り目が境界となり、ニンテンドーDSのような上下2画面のスタイルで遊べます。
DSは下の画面だけをタッチで操作
ニンテンドーDSは、上下に2つの画面を持ち、下の画面だけをタッチで操作できるゲーム機です。任天堂の仕様によると、DS Liteの画面は上下とも3.0型で、解像度は横256×縦192ドットとされています。
DSシリーズの販売台数は、世界で1億5,402万台(2026年6月末時点)に達しました。上の画面で状況を見ながら、下の画面を付属のタッチペンで操作するゲームが数多く作られ、2つの画面を前提にした遊び方が定着しています。
iPhone Duoは折り目が2画面の境目に
これまでのiPhoneでDSのゲームを遊ぶ場合、縦長の1枚の画面に2つの画面を上下に積み、その下に操作ボタンを並べる形でした。iPhone Duoでは、開いた本体の折り目が上下の画面の境目になります。
海外メディアが公開した画面を見ると、上半分にゲーム画面、下半分にDSの下画面と操作ボタンが並ぶ配置です。Deltaは2025年にDSのオンライン対戦にも対応しており、2.0ではiPhone Duoの発売に合わせて、折りたたみの形に応じた操作画面まで用意しました。
iPhone DuoならDSの画面は約5.2インチ
iPhone Duoの内側の画面は、上下に分けても1面あたりの横幅に余裕があります。公式の解像度から試算すると、DSの画面1枚は対角約5.2インチまで広げられ、本物のDS Liteの約1.7倍の大きさです。
DSの画面1枚を、各機種の画面の幅か高さいっぱいに広げると、大きさは次のようになります。
| 機種 | DSの画面1枚の大きさ(対角) |
|---|---|
| ニンテンドーDS Lite(実機) | 3.0インチ |
| iPhone18 Pro | 約3.3インチ |
| iPhone18 Pro Max | 約3.6インチ |
| iPhone Duo(内側の画面を上下に分けた場合) | 約5.2インチ |
iPhone Duoの内側の画面は1,878×2,670ピクセル(430ppi)です。折り目を境に上下に分けると1面は横1,878×縦1,335ピクセルになり、横と縦の比率が4対3のDSの画面は横1,780×縦1,335ピクセルまで広げられます。
一方、iPhone18 Proの画面の横幅は1,206ピクセル(460ppi)で、幅いっぱいに広げても約3.3インチにとどまる計算です。いずれも操作ボタンの位置や画面の端の余白を考えない上限の試算で、Deltaの実際の表示はこれより小さくなる場合もあるでしょう。
面積で比べると、iPhone DuoでのDSの画面は本物のDS Liteの約2.9倍、iPhone18 Pro Maxの約2.1倍の広さになります。DSのゲームは解像度が低く、iPhoneの画面では文字や細かい絵が小さく見えやすいため、文字の多いゲームほど読みやすくなりそうです。
Apple Pencilでタッチペン操作も
DSのゲームの多くは、付属のタッチペンで下の画面をつついたりなぞったりして遊ぶ前提で作られていました。指で操作すると細かい位置を狙いにくく、指で画面の一部が隠れることもあるでしょう。
Appleは製品ページで、iPhone DuoがApple Pencil(USB-C)に対応する予定だと案内しています。来週にも公開される見込みのiOS27.2で、iPhone DuoでApple Pencil(USB-C)が使えるようになる見込みです。
DSの下画面をApple Pencilで操作できれば、タッチペンに近い感覚で遊べる可能性があります。ただし、Delta 2.0の更新内容にApple Pencilの記載はなく、実際に使えるかはiOS27.2の公開後に確かめる必要がありそうです。
Apple Pencil(USB-C)は、Apple Storeで税込14,800円で販売されています。iPhone Duoで使う場合、ペン先を画面に近づけて反応させるホバー機能は使えないとAppleは案内しており、iPadと同じ使い勝手にはならない点に注意が必要です。
Delta 2.0はアプリ対応の先例に
iPhone Duoは発売されたばかりで、大画面への最適化を開発元の更新に頼るアプリが多い状況です。海外のレビューでも、大画面に合っていないアプリの多さが課題にあげられていました。その中で、Delta 2.0は開き方ごとに画面を作り分けた早い例といえます。
iPhone Duoでは、2つのアプリを並べるSplit Viewで、それぞれのアプリが画面の半分までに限られる仕組みです。DeltaはDSの下画面を「キーボード」として表示することで、画面の幅いっぱいまで広げた、と海外メディアは伝えています。
同じ報道の画像では、隣のアプリで動画を流しながら、画面の下側全体にDSの操作画面が広がる形です。Appleが用意した仕組みの範囲で、大画面を生かす方法を探った結果とみられます。
iPhone Duoの使い勝手は、開き方ごとの最適化がどこまで進むかで大きく変わるはずです。Deltaのような対応がほかのアプリにも広がれば、内側と外側の画面を使い分ける場面も増えていくでしょう。今後の各アプリの更新に注目が集まりそうです。
Deltaで遊ぶ前に確認したいこと
Delta本体は無料でダウンロードでき、iPhone Duo向けの操作画面もアップデートで追加されています。ただし、遊ぶゲームのデータはアプリに含まれておらず、自分で用意しなければなりません。
確認したい点は次の通りです。
- 対応OSはiOS17.4以降
- 有料の「Delta Patron」は800円
- ゲームのデータは自分で用意
DeltaはiOS17.4以降に対応しており、iPhone Duo以外のiPhoneやiPadでも遊べます。アプリ内課金のDelta Patronは、試験中の機能などを使えるようにする開発の支援で、遊ぶだけなら必須ではありません。
注意したいのはゲームのデータ(ROM)の入手方法です。2021年1月1日施行の改正著作権法で、違法ダウンロードの対象はゲームなどのプログラムにも広がりました。違法にアップロードされたデータと知りながらダウンロードする行為は、法律で禁じられています。
上下2画面のゲーム機を手元で再現できる点は、iPhone Duoならではの使い方の1つといえます。iPhone Duoの開き方を生かしたゲームやアプリが、発売後にどこまで増えるかが注目されそうです。
Photo: Apple
