iPhone18 Proシリーズおよび折りたたみiPhoneに搭載される見込みのA20 Proは、7コアGPUを搭載するとの予想が中国SNS「Weibo」に投稿されました。
この予想が的中した場合、A19 Proの6コアGPUから1コア増加することになり、グラフィックス性能のさらなる向上が期待されます。
また、不良GPUコアが含まれるものをこれまで以上に選別し、5コアGPU仕様や6コアGPU仕様を、iPhone Air 2やMacBook Neo 2に展開できる可能性もありそうです。
A20 Proの主な特徴に関する噂
A20 ProはTSMCの2nmプロセス「N2」で製造される見込みで、A19 Proに採用される3nmプロセス「N3P」から微細化されます。
今回投稿されたダイ構成の予想では、A20 Proには次のような変更が加えられるとされています。
- CPUは2つの高性能コア+4つの高効率コアによる6コア構成を継続
- 高効率コアのL2キャッシュを6MBから8MBに増量
- 高性能コアのL2キャッシュは16MBを維持
- GPUを6コアから7コアに増加
- WMCM(Wafer-level Multi-Chip Module)採用によりシステム・オン・チップ(SoC)とDRAMの配置を変更
- 2nm化による性能および電力効率の向上
7コアGPUが実現すれば、A19 ProよりもGPUコア数が約17%増えることになります。アーキテクチャの改良も加われば、GPU性能はさらに伸びそうです。
動作周波数の向上も組み合わされれば、Geekbench 6 MetalなどのGPUベンチマークでも、大幅なスコア向上が期待されます。
CPUは6コア構成を継続か
今回の情報では、A20 ProのCPUはA19 Proと同じく、2つの高性能コアと4つの高効率コアによる6コア構成になると予想されています。
他の噂として、2つの超高性能コアと2つの高性能コアおよび4つの高効率コアによる6コア構成というものもありますが、それとは異なります。
CPUコア数を増やしたり構成を変更するのではなく、2nm化による動作周波数や電力効率の改善、キャッシュ容量の拡大などで処理性能を高める方針のようです。
その場合でも、Geekbench 6ではシングルコア性能だけでなく、マルチコアスコアについてもA19 Proからの向上が期待できるでしょう。
2nm化でGPU追加の余地を確保?
TSMCのN2ではN3Pよりトランジスタ密度が向上するため、同程度のダイ面積でも、より多くの回路を搭載できるようになるとみられます。
Appleが増加したトランジスタの一部をGPU強化に割り当てるのであれば、GPUコアを6コアから7コアへ増やすことも考えられます。
ただし、プロセスの微細化によってCPUやGPUの占有面積が、そのまま縮小するとは限りません。増えた余裕を別の回路に使うこともできます。
キャッシュやNeural Engine、ISP(Image Signal Processor)などの強化に利用することも考えられるため、2nm化と7コアGPUの直接的な関係は現時点では推測です。
GPUコア無効化で製品を差別化?
A20 Proが7コアGPUを搭載する場合、同チップを採用する将来の製品では、一部のGPUコアを無効化した仕様が用意されることも考えられます。
例えば、次のような使い分けです。
- 7コアGPU:iPhone18 Proシリーズや折りたたみiPhone
- 6コアGPU:iPhone Air 2など
- 5コアGPU:将来のMacBook Neoなど
- 低動作周波数版:新型iPad mini
製造したチップのうち、一部のGPUコアに問題があるものでも、該当コアを無効化して製品化できれば、利用可能なチップ数を増やせます。
いわゆるチップの「ビニング」によって、同じ基本設計のA20 Proを、複数の製品や異なる価格帯へ展開しやすくなるという利点があります。
iPhone Airではすでに実例
現行のiPhone17 Proシリーズに搭載されるA19 Proは6コアGPUですが、iPhone Airには5コアGPU仕様のA19 Proが搭載されています。
Appleはすでに、同じA19 ProでもGPUコア数を変えて製品ごとに使い分けています。A20 Proでも同様の方法を採用することは可能です。
MacBook Neoについては、現行モデルが5コアGPUのA18 Proを搭載していますので、現在は廃棄しているであろう不良GPUコアが2つあるものも、新たに将来のMacBook Neoシリーズ向けに活用できる可能性があります。
A15 Bionicでも複数仕様が存在
Appleは過去にも、同じ基本設計のチップをGPUコア数などの異なる仕様で、複数の製品に採用してきた実績があります。
A15 Bionicでは、iPhone13およびiPhone13 miniが4コアGPU、iPhone13 Proシリーズが5コアGPUを搭載していました。iPad mini 6にも5コアGPU仕様のA15 Bionicが採用されましたが、CPUの動作周波数はiPhone向けより低く設定されていました。
そのため、A20 Proでも7コアGPUをフルスペックとし、一部のGPUコアを無効化した複数仕様を展開すること自体は十分考えられます。ただし、6コアGPUや5コアGPU仕様のA20 Proが実際に製品化されるとの具体的な情報は、現時点では確認されていません。
A20 Proが7コアGPUになるとの情報そのものを含め、実際のGPU構成や製品ごとの使い分けについては、正式発表を待つ必要があります。
Photo: 白饭炒白米饭 via Wccftech, Apple Cycle(@theapplecycle)/X
