AIとiPhoneを使って商品が偽物かを判定するアプリが登場

Alitheon 偽物 本物 AI アプリ featurePrint
 
このところ機械学習に基づく生成AIが大流行していますが、新たにAIを活用して偽造品か本物かをAIに識別させるアプリ「FeaturePrint」が登場しました。

■3行で分かる、この記事のポイント
1. AIを活用して偽造品か本物かをAIに識別させるアプリ「FeaturePrint」が登場。
2. iPhoneでデジタル指紋を撮影し、偽物か偽物かの分析を行う。
3. アプリは一般公開されておらず、入手にはAlitheonと契約を結ぶ必要がある。

iPhoneでデジタル指紋を撮影

従来であれば、識別にはバーコードやホログラム、刻印などを確認するしかなく、物によっては専門家の高度な知識を要求しましたが、「FeaturePrint」で必要なのは、iPhoneで撮影した写真1枚だけです。
 
開発を手掛けた企業Alitheonによると、光学AI(optical AI)と呼ばれる技術で、対象の表面を「ユニークな数学的アイデンティティ」に変換し、識別子としてシステムに保存したうえで、本物か偽物かの分析を行います(未登録の対象は判定できません)。
 


 
「世界中にあるほとんどの商品は、追跡不可能であるか、対象物に追加された識別情報によって見分けるしかない」とAlitheonは述べます。一度でも誰かの手に渡ったら、再びそれが市場に登場するまで何が起きるか分かりません。「商品は紛失、損傷、偽造、改変、複製されかねない」
 
しかし、同じ指紋を持つ人間がいないように(一卵性双生児は除く)、同じ製造ラインから出てきた製品でも、それぞれに固有の“デジタル指紋”があるため、本物の製品を簡単に識別できるとAlitheonは説明します。
 
実際にデモンストレーションを行っている動画では、シンプルな紙から半導体、時計に至るまであらゆるものを、iPhoneのカメラを通して登録&判定している様子が確認できます。
 

 
アプリは一般公開されておらず、入手するにはAlitheonと契約を結ぶ必要がありますが、AIの活用によって、手元のiPhoneでトレーサビリティーの飛躍的向上が期待できるのは、競売を手掛けるオークションハウスにとって朗報と言えるでしょう。
 
今回の「FeaturePrint」は静物が対象ですが、過去には同じくトレーサビリティーの向上を目的として、牛を顔認証で識別するアプリ「CattleTracs」が牧畜業界で注目を集めたこともあります。
 
 
Source:PetaPixel,Alitheon
(kihachi)

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