eSIM専用iPhone14はポートレスiPhoneへの布石〜将来はiSIMへ

iPhone14 eSIM
 
新しく発表されたiPhone14シリーズは、アメリカにおいて物理SIMカードスロットを廃止しeSIMのみに対応します。
 
調査会社のCounterpointによると、このことがeSIM普及の転換点になるとのことです。

eSIM専用iPhone14の登場で普及に拍車がかかる

eSIMはembedded SIMの略で、デバイス内に組み込まれた電子部品をソフトウェア的に書き換えることで利用するSIMです。
 
物理的なSIMカードを利用する場合に比べ、スロットが不要な分デバイスの小型化や軽量化、またコストの削減に役立ちます。
 
eSIMを最初に採用したのはGoogleのPixel 2で、同社の”Project Fi”の一部として提供されました。
 
また、2019年にはMotorolaから初のeSIM専用スマートフォンが発売されています。
 

 
iPhoneシリーズは2018年のiPhone XSシリーズではじめてeSIMに対応し、昨年は世界初のデュアルeSIM対応スマートフォンであるiPhone13シリーズを発表しました。
 
そして、今年は初のeSIM専用iPhoneとして、iPhone14シリーズをアメリカで発売します。
 
Counterpointはこれにより世界中の多くの人がeSIMのことを知り、かつ他メーカーもAppleに追随してeSIM専用機を出すと考えられることから、iPhone14シリーズの登場がeSIM普及の転換点になるとしています。
 
日本ではすでに多くの携帯電話キャリアやMVNOがeSIMに対応していますが、iPhone14シリーズの登場で今後さらに対応する企業が増えるでしょう。

ポートレスiPhoneへの布石?

CounterpointはeSIM専用版iPhone14について、ポートレスiPhoneへの布石だと考えています。
 
AppleはさらにiPhoneの小型軽量化を実現するため、SIMの機能をシステム・オン・チップ(SoC)内に埋め込むiSIM(integrated SIM)に移行すると予想しているとのことです。
 
eSIMやiSIMへの移行は部品点数の削減に貢献し、iPhoneの製造コスト低減にも寄与するとみられます。

 
 
Source: Counterpoint
(ハウザー)

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