FTC、NVIDIAによるArm買収を阻止するため提訴を発表

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NVIDIAによるArm買収を阻止するため、米連邦取引委員会(FTC)が提訴することを発表しました。
 
正当な競争を阻害する可能性があるというのがその理由です。

NVIDIAのライバルが不当に弱体化されることを懸念

FTCは声明の中で、NVIDIAによるArmの買収により正当な競争とイノベーションが阻害される可能性を指摘しています。
 
ArmのCPUコア技術がスマートフォンを含むさまざまな業界で使われているため、利害関係の強いNVIDIAが買収を行えば、中立的でオープンなライセンス付与が脅かされるとFTCは主張しています。
 
NVIDIAはGPU大手として知られていますが、車載向けのDRIVEシリーズやエッジAIシステム向けのJetsonシリーズなど、ArmのCPUコアを利用したチップおよびシステムを開発しています。
 
また、かつてはスマートフォンやタブレット向けにシステム・オン・チップ(SoC)であるTegraシリーズを提供していました。

NVIDIAはオープンなライセンスモデルの維持を約束

これに対しNVIDIAは、買収後もオープンなライセンスモデルを維持すると約束しています。
 
また、ArmのCPUコア技術の発展に対しても投資を続け、ロードマップを加速させ、競争を促進し、Armのエコシステムを拡大するとのことです。
 
ただ、国家安全保障と競争に関する懸念があるとして、イギリス政府もこの買収に関し24週間に及ぶ追加調査を開始するなど、NVIDIAによるArm買収には暗雲が立ちこめています
 
中国企業を中心に、Appleも含めArmアーキテクチャを捨ててRISC-Vアーキテクチャを採用する動きもあります。

 
 
Source: Android Central, Reuters
(ハウザー)

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