Apple、iPhone分解ロボット「Daisy」技術の外部提供を検討

Apple Daisy
 
AppleはiPhoneなどを分解し、製品に含まれている鉱物をリサイクルすることで、新たに発掘する鉱物をゼロにすることを目標にしています。さらに、iPhoneの分解に使っているロボット「Daisy」の技術を他社に提供することも検討しています。

鉱物資源の完全リサイクルを目指すApple

Appleの環境・政策・ソーシャルイニシアチブ担当上級副社長のリサ・ジャクソン氏はReutersに対し、製品に使われている資源を全てリサイクルし、新たに資源を発掘しなくても製造が続けられるようにする「クローズド・ループ」が同社の目標だ、と語っています。
 
ジャクソン氏は、オバマ政権下で米国環境保護庁(USEPA)の長官を務めた経歴を持ちます。
 

 
Appleは、すでにアルミニウム、すず、コバルトなどの希少鉱物を製品からリサイクルして活用しており、今後はリサイクルの対象とする鉱物を増やす計画です。
 
同社は、MacBook AirやMac miniなどに使われているアルミニウムは、すべてリサイクルした材料が使われている、と紹介しています。
 

 

Daisyの技術を電気自動車業界に提供することを検討

米テキサス州オースティン郊外の分解工場に設置されたiPhone分解ロボットDaisyは、1時間に200台、年間100万台のiPhoneを分解可能です。
 

 
DaisyによるiPhoneの分解プロセスでは、摂氏マイナス80度の冷気を吹きかけてバッテリーを取り外し、ネジや各種の部品を取り除きます。
 
Appleは、Daisyの技術を他社に提供することも検討しており、提供先の候補には、多くの鉱物が必要になるとみられる電気自動車業界も含まれるとのことです。
 
ジャクソン氏は2019年10月、Appleの環境保護への取り組みについて「永遠に続くと思う」と語っています
 
 
Source:Reuters
Photo:Apple
(hato)

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