Appleの中国での売上不振、デバイスの販売価格が高すぎたのが原因か

iPhone XS/XS Max iPhone XR
 
中国での売上不振などで、売上高予測を下方修正することになったAppleですが、デバイスの販売価格が高すぎたのが原因ではないか、とBloombergが報じています。

平均月収よりも高いAppleのフラッグシップ機

Appleは過去20年間で初めて売上高予測を下方修正することになり、現地時間の2日、ティム・クック最高経営責任者(CEO)は投資家に向けて書簡を公開しました。
 
売上高予測の下方修正に際し、ドル高や、ユーザーがバッテリー交換によって旧デバイスを使い続ける傾向などが影響したと述べたクックCEOでしたが、デバイスの販売価格が中国市場での売上不振につながったことについては触れませんでした。
 
iPhone XS Maxは、中国では9,599中国元(約15万1,630円)での販売となっており、4,000〜5,000中国元(約6万3,150〜7万8,950円)のHuaweiやOppoのフラッグシップ機の2倍ほどの価格で販売されています。Vivoのエントリーレベルのスマホの4倍の価格になります。
 
”お手頃”といわれるiPhone XRでも、競合機よりも1,000中国元(約1万5,790円)以上の値がつけられています。
 
中国のホワイトカラーの平均月収は、2018年第3四半期(7-9月)の時点で7,850中国元(約12万3,900円)であったことを踏まえると、最新のiPhoneは一般ユーザーの月収以上の値段で販売されていることになります。

著名アナリストの見解は?

「AppleのiPhoneは飽和したプレミアム価格スマートフォン市場に直面しており、中国の鈍化した成長と厳しい競争にさらされている」と、Gartnerの調査ディレクターのアンシュ・グプタ氏はコメントしています。
 
中国で起きていることが3分の2、Appleの価格戦略が3分の1」と、Loup Venturesのジーン・ムンスター氏は述べています。「イノベーションの欠如ではなく、価格戦略が問題だ」
 
 
Source:Bloomberg
Photo:Apple
(lexi)

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