Apple、中国のiPhoneにiOSアップデートを予告〜輸入販売禁止に対応

Apple China iPhone XS
 
Appleは、中国のユーザー向けにiPhoneのソフトウェアアップデートを来週前半に提供する方針を明かしました。中国の裁判所が、iPhoneの輸入と販売を禁止する判断を下したのに対応するためです。

中国の裁判所が下したiPhone輸入・販売禁止の判断

先日、中国の知的財産裁判所が、iPhoneが自社の特許を侵害しているとするQualcommの主張を認め、iPhoneの輸入と販売を禁止する予防的差止命令を下した、とThe Wall Street Journalが報じました。
 
Qualcommも、iPhone6s/6s Plus 、iPhone7/7 Plus、iPhone8/8 Plus、iPhone Xの中国への輸入と販売が禁止された、との声明を発表しました。
 
Appleはその直後、中国で輸入・販売が禁止されるのはiOS11以前がインストールされた旧モデルの製品のみだ、と反論し、現在の最新版であるiOS12は特許侵害に当たらない、と主張しています。

「裁判所の命令と法律に従うため」のアップデート

Appleは現地時間12月14日、Reutersに対し「中国で提供されているiPhoneについて、私たちは法令を守っていると信じています」と説明した上で、「来週前半、中国のiPhoneユーザーに、2点の特許問題に対応するための小規模なアップデートを配信します」と予告しています。
 
アップデートの具体的な内容については明かされていませんが、アップデートの目的は「裁判所の命令と法令に従うため」と説明されており、Qualcommが主張する特許問題を回避するためのアップデートになると考えられます。

Qualcommは最新モデルの販売禁止も求める構え

中国の裁判所が輸入と販売を禁止する判断を下した端末には、Qualcommによる訴訟が起こされた時点で未発売だった2018年の最新モデル、iPhone XS/XS Max/XRは含まれていません。
 
Qualcommはその後、iPhone XS/XS Max/XRについても輸入販売の禁止を求めて提訴する姿勢を見せています。

 
 
Source:Reuters
Photo:Apple China
(hato)

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