シングルカメラのiPhone XRでは、被写体の背景をぼかしたポートレート撮影は人物の撮影に限定されています。しかし、カメラアプリ「Halide」が、アップデートにより被写体が動物や静物の場合でも、背景をきれいにぼかせるようになりました。
人物撮影に限られるiPhone XRのポートレート撮影
シングルカメラ搭載のiPhone XRでも、機械学習を活用した画像処理を行うことで、被写体の背景をぼかしたポートレートモード撮影が可能です。
ただし、シングルカメラだと被写界深度情報が得られないため、iPhone XRで背景をぼかせるのは、被写体が人物と認識できた場合に限られています。
予告どおりiPhone XRで人物以外の背景もぼかせる
元Appleのデザイナーと元Twitterのエンジニアが手がけた高機能カメラアプリ「Halide」が、現地時間10月30日のアップデート(バージョン1.11.0)により、先日の予告どおり、iPhone XRでペットなど人物以外の被写体でも背景をぼかした写真が撮影可能になりました。
Halideの公式ブログによると、iPhone XRは写真を構成するピクセルから焦点を推定し、被写体が人物だと認識した場合、背景に相当する部分をぼかす処理をするよう、機械学習で「訓練」されているそうです。
Halideは、iPhone XRのカメラが持つ情報を使って、被写体が人物でない場合でも背景に相当する部分をぼかす処理を施します。
ただし、現時点のバージョンでは、得られる情報が不十分な場合、背景をぼかす処理が失敗することもあるそうです。
この記事に使われている写真は、Halideの公式ブログに掲載されたiPhone XRとHalideの組み合わせで撮影された作例です。
猫、カメラ、コーヒーといった人物以外の被写体でも、背景が自然にぼけているのが分かります。
iPhone XRのカメラの弱点を補うHalide
「人物以外の、背景をぼかした写真はあまり撮らない」という方は、通常はiPhone XRの標準カメラを使い、動物などの写真を背景をぼかして撮影したい時にHalideを使う、という使い分けをしても良いのかもしれません。
Halideは、720円の有料アプリ(本稿執筆時点)で、やや高価な部類に入ります。
しかし、SIMフリーモデル(64GB)で84,800円のiPhone XRと、112,800円のiPhone XSの価格差を思えば、720円のHalideでiPhone XRの弱点を補えるなら安い、とも言えそうです。
Source:Halide via Cult of Mac
(hato)