スペイン・バレンシアに位置するApple Storeで10日、iPhoneの修理中にバッテリーが爆発し、客やスタッフが緊急避難する騒ぎに見舞われました。同様の事故が前日にスイスでも発生しており、「計画的陳腐化」ではないかとして問題になっているiPhoneのバッテリー劣化に関連するものだと考えられています。
警察や消防も出動する騒ぎに
現地報道によると、修理に持ち込まれたiPhoneの発火を受けて、警察や消防が出動する騒ぎにまで発展したそうです。幸いにもけが人は出なかったとのことですが、フロアには煙が充満し、店舗スタッフが鎮火の対応に追われるなど、かなり大掛かりな騒動となったことがうかがえます。
なお、同様の事件が9日にスイスでも発生しています。
「計画的陳腐化」批判の対応が招いた事故か
今回の事件は、iPhoneのバッテリー交換の最中に発生したものだと考えられています。
先日よりAppleは、iPhoneのバッテリー交換について、劣化状態に関係なく、通常料金の8,800円からおよそ6割減額した3,200円で受け付ける対応を開始しています(割り引きは1台1回のみ)。
古いiPhoneで意図的に性能を落としていたことが発覚し、ユーザーに買い替えを促す「計画的陳腐化」にあたるのではないか、という非難を受けてのもので、割り引きが開始されたことで多くのユーザーがApple Storeに駆けつけたため、2日連続で火災が発生するという事態に見舞われたのだと推察できます。
リチウムイオン電池は強い圧力を受けると発火するという特長を持っており、今回の事件に限らず、スマートフォンの発火は世界各地で後を絶ちません。2016年にはGalaxy Note 7が大規模リコール事件にまで発展し、発売終了の憂き目にあっています。
Source:AppleInsider
(kihachi)