Apple新本社は細部も徹底的にデザイン!エレベーターのボタンはiPhone風!

Apple Campus 2
 
建設が進むAppleの新社屋、Apple Campus 2は、世界最大の曲面ガラスで覆われた宇宙船のような外観に目が行きますが、内装には、Appleの共同創業者、スティーブ・ジョブズ氏の徹底した細部へのこだわりが詰まっている、とReutersが報じています。

異常なほどの精密さへのこだわり

Appleは、新社屋の工事費用を公開していませんが、匿名の元工事責任者によると、総工費50億ドル(約5,600億円)のうち10億ドル(約1,120億円)が内装費用にあてられている、とのことです。
 
Apple社内の建築チームは、建築に関する詳細なルールを定め、精緻な造形を要求しているそうです。たとえば、建物を覆うガラスに、換気口やパイプが反射することを禁じ、建物内に多く使われる木材に関する規則は30ページにおよぶ、とのことです。
 
手に収まるスマートフォンではなく、建築に要求するには異常なレベルの精密さだ、と元工事責任者は語ります。

エレベーターのボタンはiPhoneのホームボタン風!

Apple新本社の建築に携わった建築家のデ・ラ・トーレ氏は、建物内にApple製品を連想させる造形が数多くあることに気付きました。建物に使われているカーブした角はApple製品と共通しており、エレベーターのボタンはiPhoneのホームボタンのようであり、トイレの滑らかな便器もApple製品に見えてくる、と語ります。
 

 
しかし、これのデザインは、建物を見てiPhoneを連想させることではなく、造形の理想を追求した結果で、数年に及ぶ実験の結果たどり着いたデザイン原理であり、Appleはそれに忠実なだけだろう、とトーレ氏は述べています。

細部にこだわるジョブズ氏の魂が息づく新社屋

スティーブ・ジョブズ氏は完璧主義者で、製品デザインや広告表現の細部にも徹底してこだわったことで知られています。
 
Apple Campus 2を構想し、2011年に亡くなる数か月前に建築計画を公開したジョブズ氏の魂がAppleにも建物にも息づいていることを感じさせるエピソードも紹介されています。
 

天井パネルに使われる、コンクリート製パネルは、目につく外側だけでなく内側も完璧に磨くよう指示がありました。
 

 
「エンジニアが歩幅の調整をして思考が中断されるのを防ぐため」という理由で、出入り口は段差のない完全なフラットを要求され、建築会社は拒絶したもののAppleは断固として譲らなかったそうです。
 
Apple Campus 2の完成は、当初の予定だった2015年から大きくずれ込み、今年の中頃とみられています。昨年6月には、工事現場内の詳細な動画レポートが公開されているほか、昨年末には建物内部の写真が流出しています。
 
以下は、1月末に公開されたApple Campus 2の工事現場の空撮映像です。完成が近づいていることが分かります。
 

 
 
Source:Reuters
Photo:Popular Science, YouTube
(hato)

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