Samsungの「爆発」でシェアを拡大させたのは、Appleではなく中国ベンダーだった

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2016年第3四半期も中国ベンダーの勢いが止まりません。調査企業Gartnerが発表したベンダー別の売り上げ台数比較では、SamsungやAppleが縮減させたシェアを中国勢が占めるという傾向が明白になっています。

Galaxyの爆発で利益を得たのは中国ベンダー

Samsungが昨年同期比の23.6%から19.2%へと、シェアを急激に低下させた原因は明白です。Galaxy Note 7の大惨事は、iPhoneの売り上げを500~700万台後押しすると言われていました。ところがGartnerの調査では、Samsungの失態によってむしろ利益を得たのは、HuaweiやOPPOなどの中国ベンダーのようです。
 
特にOPPOの活躍はめざましく、前年の3.4%から今年は6.7%へとシェアが倍増しています。この躍進については、中国で一時流行していたオンラインチャネルでの展開ではなく、実売店舗での販売に力を入れたことが奏功したとされています。
 

 
なお、OPPOは5位にランクインしているBBK Communication Equipment(Vivo)傘下なので、見方によっては、すでにAppleは3位へランクダウンしているとも言えます。ただ、OPPOは販売台数のうち81%、BBKは89%が中国での売り上げによるものです。

ただし営業利益ではAppleが独走

売り上げ台数だけでみれば、BBKグループに抜かれただけでなくHuaweiにも肉薄されているAppleですが、投資銀行BMO Capital Marketsの調査によれば、スマートフォン市場の営業利益別シェアでAppleは103.6%を占め、「一人勝ち」していることが分かっています。
 
しかし、アメリカでは8.5%減、中国では31%減と、主要市場での売り上げ減少が死活問題であることには変わりません。こうした事態を受け、このところAppleは、iPhoneの販売ではなく、iPhoneをプラットフォームにしたサービスの拡充(囲い込み)に力を入れています。
 
 
Source:Gartner,ZDNet,9to5Mac
(kihachi)

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