アップルの研究開発費は売上高の3.6%!1位はFacebookの26.5%だが…?

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アメリカの株価指数S&P500を構成する時価総額ランキングTOP10の企業内で、アップルの売り上げ高に占める研究開発費の割合は3.6%と10位だったことが分かりました。

時価総額上位の中ではかなり控えめ

昨年アップルが計上した研究開発費は86億ドル(約9,800億円)です。
 
この数字だけ聞くと凄まじい規模に思えるのですが、ニュースサイト凤凰科技によれば、同社の研究開発費は売げ上げ高に対する比率でみると、わずか3.6%に過ぎず、S&P500を構成する時価総額ランキングTOP10の企業内では最下位であることが分かりました。
 
一方で時価総額TOP10のうち、最も研究費の割合が高かった企業はFacebookで実に26.5%を占めています。続いて、
 

    2.Intel:21.9%
    3.メルク:16.7%
    4.アルファベット(グーグル):16.4%
    5.ファイザー:15.7%
    6.オラクル:15.1%
    7.マイクロソフト:13.6%
    8.ジョンソン&ジョンソン:12.9%
    9.Amazon:11.7%
    10.アップル:3.6%

 
となります。
 
また、研究開発費の規模をみると、最大だったのはAmazonの125億ドル(約1兆4,200億円)でその後は、
 

    2.アルファベット:123億ドル(約1兆4,000億円)
    3.インテル:121億ドル(約1兆3,800億円)
    4.マイクロソフト:119億ドル(約1兆3,600億円)
    5.ジョンソン&ジョンソン:90億ドル(約1兆円)
    6.アップル:86億ドル(約9,800億円)
    7.ファイザー:77億ドル(約8,800億円)
    8.メルク:66億ドル(約7,500億円)
    9.シスコ:62億ドル(約7,000億円)
    10.オラクル:56億ドル(約6,400億円)

 
と続きます。

少なく見えるのは数字のマジック?


 
ティム・クックCEOが警鐘を鳴らした通り、アップルは今後の数四半期の売り上げ高と利益の伸びが停滞すると見込んでいます。これについては、世界経済の失速のみならず、スマートフォン市場が急激に成熟していることとも影響するのかも知れません。事実、S&P Globalの発表した見通しによると、本年度第1四半期のアップルの調整後利益は前年同期比で14%減、売り上げ高は10%減になるとのことです。
 
とはいえ、これをもってアップルが研究開発を「サボっている」などと結論を下すのは余りにも早計です。同社の研究開発費は爆発的な伸びを見せており、2015年は前年比で30%も増大しました。これは先述したTOP10の中では第3位で、Facebookの78%やAmazonの35%に次ぐ数値です。
 
また、アップルの売り上げ高が余りにも莫大過ぎるがゆえに、研究開発費の占める割合が少ないということも忘れてはいけないでしょう。2015年の売り上げ高は2,350億ドル(約26兆7,900億円)にも達し、これを上回るのはウォルマートの4,820億ドル(約54兆9,500億円)とエクソンモービルの2,370億ドル(約27兆円)くらいしか見当たりません。
 
 
Source:凤凰科技
(kihachi)

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