Apple初の折りたたみモデルiPhone Duoは364,800円からと高額なだけに、長期使用時の耐久性が気になるところです。Appleは耐久性を重視した設計を強調していますが、「何万回の開閉に耐えられるのか」「何年間の使用を想定しているのか」といった数値目標は非公表です。iPhone ManiaはApple Japan製品説明会で、この点を確認しました。
iPhone Duoの開閉回数・耐用年数は非公表
折りたたみスマートフォンを長期間使ううえで、ヒンジやディスプレイが何回の開閉に耐えられるのかは気になるポイントです。
Apple Japanの製品説明会で確認したところ、iPhone Duoについて「○万回」「○年間」といった具体的な開閉回数や耐用年数の数値は公表されていません。
数値が非公表だからといって、iPhone Duoの耐久性が低いことを意味するものではありません。
100以上の部品からなるヒンジ、Appleは耐久性を強調
開閉回数の目標は公表していない一方、Appleは構造や素材による耐久対策を詳しく説明しています。
ヒンジは100以上の部品で構成され、開閉を正確に制御するとともに、端末を開いた際にはディスプレイ中央を支える構造です。内部には変形を防ぐ補助リブを配置し、アンテナの分割部分にはセラミックファイバーを組み込むことでフレームの剛性を高めています。
筐体とヒンジカバーにはグレード5チタニウムを採用し、IP68の防沫・耐水・防塵性能も備えています。
インナーディスプレイについても、耐擦傷コーティングやNano-texture仕上げのカバー層、高強度ガラス、チタニウムプレートなどを組み合わせ、日々の使用に伴う摩耗に耐えるよう設計されています。
なお、iPhone Duoのインナーディスプレイは、ユーザーが追加の保護フィルムを装着することを想定していません。Apple幹部も、iPhoneに保護フィルムを貼ることについて、TechRadarのインタビューで率直な意見を明かしています。
iPhone Duoのヒンジは耐久性だけでなく、開閉時の抵抗感や途中の角度での安定性も考慮して設計されています。Apple幹部が「高級車のドア」のような感触を目指したと説明しています。
Androidでは「20万回」「50万回」などを示す例も
Androidの折りたたみスマートフォンでは、耐久性の目安として具体的な開閉回数を公表する例があります。
GoogleはPixel 10 Pro Foldについて、海外向け公式情報で20万回を超える折りたたみに耐えられると説明しています。日本向け公式ブログでは「10年以上の折りたたみ動作に耐える」と表現しています。
Samsung Displayは、Galaxy Z Fold 7に採用した折りたたみOLEDパネルが50万回の開閉試験後も正常に動作したと発表しています。試験は第三者認証機関Bureau Veritasによって摂氏25度の環境で13日間実施されました。なお、これはGalaxy Z Fold7という端末全体ではなく、折りたたみOLEDパネルの試験結果です。
HONOR Magic V5はヒンジについて50万回、vivo X Fold 5は60万回の折りたたみ後も正常に機能すると、それぞれメーカーが公表しています。
試験条件や合格基準はメーカーごとに異なるため、これらの数字はあくまで各社が示す目安であり、横並びで比較できる共通指標ではない点には注意が必要です。
発売前には「50万回」に期待する情報も
iPhone Maniaでは2025年7月、Galaxy Z Fold7に採用される折りたたみディスプレイが50万回の開閉試験をクリアしたことから、当時まだ発表されていなかった折りたたみiPhoneについても、同程度の耐久性を備える可能性を紹介しました。
50万回は単純計算すると、1日に約137回の開閉を10年間続ける規模に相当します。
しかし、iPhone Duoが正式発表された現在も、Apple自身は具体的な開閉回数を保証値や耐久目標として公表していません。
「開閉回数=実際に使える年数」とは限らない
折りたたみスマートフォンの寿命は、ヒンジの開閉回数だけで決まるわけではありません。
インナーディスプレイや接着層、ヒンジへの異物混入、落下や圧力、温度や湿度など、実際の使用環境ではさまざまな要因が耐久性に影響します。
Samsungも2026年のGalaxy Zシリーズについて、繰り返しの開閉だけでなく、落下、加圧、湿気、異物混入などを含む100項目以上の信頼性評価試験を実施したと説明しています。
初代折りたたみiPhone、発売後の検証にも注目
iPhone Duoは、Appleにとって初の折りたたみiPhoneです。ヒンジや筐体、インナーディスプレイにはさまざまな耐久対策が施されていますが、「何万回」「何年間」という数値は公表されていません。
10月23日(金)のiPhone Duo発売後には、第三者による開閉テストに加え、長期間使用した際のヒンジや折り目、インナーディスプレイの変化にも注目したいところです。
Source: Apple, Samsung, Samsung Display, Google, HONOR, vivo
