Apple Storeアプリにバーチャルショッピングアシスタント搭載と判明

Appleデバイス

Apple Storeアプリのプライバシーポリシーが更新され、バーチャルショッピングアシスタントという項目が追加されました。チャット形式で製品選びを相談できる機能とみられ、日本語版のポリシーにも同じ記述があります。一般向けには公開されていませんが、収集される情報の内訳をもとに、どのような買い物になるのかを予想しました。

Apple Storeアプリのポリシーに追記された内容

追加された項目によると、この機能が利用できる場合、AppleはApple Account情報、デバイス識別子、キャリア情報、チャット情報を収集し、有効になっていれば位置情報も取得します。チャットの内容はパートナーと共有されますが、その前に個人識別情報が消去されると明記されていました。

会話の記録は、再びアプリを開いたときに確認できるようにする目的と、ビジネス分析の目的で保存されます。機能改善への利用は、同意した場合に限られるという整理です。

なお、一般向けの提供は確認されていません。海外メディアによると、ポリシーの文言からはまず一部の国や地域で始まり、その後に対象が広がる展開が読み取れるとされています。

Apple Storeアプリの新要素は対話と外部共有

ポリシーには以前から、購入履歴や接続しているデバイス、契約中のサブスクリプションをもとに製品を提案する仕組みが記載されていました。検索結果の関連性を高めるためにモデルを使っている旨も、同じ文書に書かれています。つまりApple Storeアプリは、以前からユーザーごとに表示を最適化してきたわけです。

今回加わったのは、その仕組みに対話という入り口が付いた点と、チャットの内容が外部のパートナーへ渡る点でしょう。モデルを使ったパーソナライズそのものは新しくありません。変わるのは、画面のおすすめ枠として一方的に提示されていた情報を、こちらから質問して引き出せるようになる点です。

Appleはサポートアプリにも同種のアシスタントを用意しています。そちらのポリシーにも、匿名化したチャットやデバイスの情報をパートナーと共有する旨が明記されていました。

最大5種類のデータでApple製品選びがどのように変わるのか

収集される情報の項目は、そのままアシスタントにできることの範囲を示しています。ポリシーに挙がったデータをもとに、想定される場面を順に確認しましょう。

環境に応じたアドバイスがもらえる可能性

デバイス識別子が収集されるため、利用中の環境に応じた回答が返ってくる可能性があります。ただし、所有機種や接続デバイスの情報をどこまで参照するのかは公表されていません。

実現すれば、カタログのような横並びの比較ではなく、手元の環境を前提にした説明が受けられます。アクセサリーの対応可否についても、iPhone18とiPhone17・16の買い替え診断のような比較の手間を対話が肩代わりする展開も考えられそうです。

キャリア情報を踏まえた案内

キャリア情報は、アシスタントの収集対象として明記されています。これを会話に活用するのであれば、利用中の回線を踏まえた案内が返ってくるかもしれません。

一方、分割払いの利用状況やウォレットの有効化、保存済みクレジットカードの有無は、Apple Storeアプリ全体で支払い方法を出し分けるために使うという記載です。アシスタントが直接参照するとまでは書かれていません。

会話の記録は見返して検討を再開できる

会話の記録が保存される点は、プライバシーの文脈で語られがちです。ただ、買い物の実務で考えると別の意味を持ちます。

Macのような高額製品や、登場が噂される折りたたみiPhoneは、検討が長期に及ぶ場合もあるかもしれません。過去のチャット記録を見返せるため、前回どこまで相談したかを確認しながら検討を再開できます。店舗のスタッフに相談するときには得にくい連続性です。

AppleCareへの誘導より誤案内が課題か

海外メディアによると、この機能についてはAppleCareへの加入や下取りへ誘導されるのではないかという見方が紹介されています。提案の中立性を疑う指摘といえるでしょう。

もっとも、店舗のスタッフにも同じ動機はあるという指摘もあります。アシスタントだけが露骨に誘導すると考える根拠は、現時点では見当たりません。

むしろ読みにくいのは誤った案内が示されるリスクです。生成AIを使う仕組みであれば、対応の可否や仕様を誤って伝える場面も起こり得ます。Siri AIの日本語対応の現状を見ても、機能の展開が地域や言語で段階的に進む例は珍しくありません。ただし、日本語版のポリシーにも同じ項目が用意されていました。対象から外れると決まったわけではなさそうです。

機能改善への利用を止める設定も可能

ポリシーには、機能改善への利用を止める設定も書かれていました。アプリ内で「アカウント」>「設定」と進み、「チャット改善(Chat Improvements)」をタップすることで設定できるとされています。ただし機能そのものが未提供のため、現時点でこの項目はアプリ内に見当たりません。

会話の記録がビジネス分析に使われる点は、同意の有無にかかわらず適用されます。設定で止められるのは機能改善への利用に限られると読むのが妥当でしょう。提供が始まった段階で、まず確認しておきたい場所です。

Photo:Apple

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