アイブ×アルトマンのAIデバイス構想、次の“iPhone”になるか?

アイブ アルトマン AI デバイス

元Apple最高デザイン責任者のジョナサン・アイブ氏と、OpenAIの最高経営責任者(CEO)サム・アルトマン氏が、イベントにおいて現在開発中の人工知能(AI)デバイスについて、これまでになく多くを語ったことがわかりました。さまざまなキーワードが登場していますが、一体どのようなデバイスとなっているのでしょうか。

故スティーブ・ジョブズ氏のパートナーが主催のイベント

Appleの共同創業者スティーブ・ジョブズ氏のパートナーだったロリーン・パウエル・ジョブズ氏は、社会的インパクト組織であるEmerson Collectiveの創設者および幹部として知られています。今回のイベントは同組織の「DEMO DAY」というもので、アイブ氏とアルトマン氏がゲストとして招かれました。

アイブ氏とアルトマン氏といえば、現在開発中のAIデバイスが大きな話題となっています。アイブ氏はコマーシャルとみられる動画の撮影現場で目撃されるなど、着々と何かが進んでいる様子でしたが、イベントではより具体的なデバイスに関する情報が語られました。

AIデバイスは次の“iPhone”となるか?

イベントで語られた内容をまとめると、アイブ氏とアルトマン氏が開発中のAIデバイスは、「我々がずっと使ってきたコンピュータ」という制限を壊しユーザーがこれまで考えてきたこと、読んできたこと、話してきたことのすべてを熟知し、生活の中で積極的な役割を果たしつつもまったく邪魔にはならない存在を目指しているといいます。

また、「湖と山に囲まれた最も美しい山小屋に座り、ただ静けさと安らぎを楽しむ」という感覚を再現することを目標にしており、「触れたくなるほど、驚くほど知的で洗練された製品」で、「ほとんど無造作に」使うことができるユーモアにあふれたものだと説明されています。

パウエル・ジョブズ氏が同席したこの3人のやり取りからは、次の“iPhone”が生まれてくるのではないかという期待が湧いてきますね。

何型のデバイスなのか?

アイブ氏とアルトマン氏が開発中のデバイスは、一体どのような形態のデバイスなのでしょうか。

これまでのAIデバイスにはピンバッジ型、ペンダント型、たまごっち型などがありましたが、どれも社会に広く浸透するには至っていません。

ピンバッジ型Humane AI Pinは、新規販売台数よりも返品台数のほうが上回る事態となり、Humane自体もすでに“過去の企業”のような扱いになっています。

ペンダント型Friendは、いまだに公式ウェブサイトが閲覧でき、購入も可能となっているため、一応事業は存続しているようです。

たまごっち型Rabbit R1は、今年のRed Dotデザイン賞およびiFデザイン賞を受賞しており、販売も継続して行われていることから、まずまずの出来なのではないでしょうか。

ミニマリストでディスプレイはなし?

イベントの中で、現在のスマホを中心としたコンピュータは、ニューヨーク市マンハッタン区ミッドタウンにある繁華街・交差点「タイムズ・スクエア」を歩いているような感覚になるとの説明がありましたが、アイブ氏とアルトマン氏のAIデバイスは、それとは真逆のデバイスになるとのことです。

ここで、アイブ氏がメインでデザインを手掛けていることを考慮すると、白を基調としたミニマリストなデザインで、ディスプレイは搭載されない可能性も考えられます。

そうなると、前述のペンダント型とたまごっち型の中間のようなデバイス形態となるのかもしれません。

ディスプレイがないのであれば、音声ベースのインタラクションが中心になると考えるのが妥当ではないでしょうか。

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