スティーブ・ジョブズは自社ルールへの反骨心から、けっして社員証を持ち歩かなかった

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輝かしい業績以外に、奇抜な行動や歯に衣着せぬ発言でも伝説となっているスティーブ・ジョブズ氏ですが、同氏が自らの信念のもと、あえて社内で社員証を持ち歩かずにいたことが判明しました。

なぜか社員証を持ち歩なかった

これまでにも、法律の裏をかき6ヶ月ごとに新車に乗り換えることで、自家用車のベンツにナンバープレートをつけずに一般車道を走ったり、毎日タートルネックにジーンズという「ユニフォーム」を着用し続けたりと、自分の信念通りに振る舞い続けたスティーブ・ジョブズ氏ですが、死して4年以上が経過しても、彼らしいエピソードは尽きることがありません。
 
AdobeのシニアディレクターであるArno Gourdol氏によると、ジョブズ氏は社内で社員証(以下:Apple ID)を持つことを拒み続けたそうです。Apple IDはドアにかざすことで解錠出来る仕組みですが、アップルほどのテクノロジー企業になると、社員ごとに入室できるセクターが決まっており、すべてのドアを制限なく解錠できるのは、ごく一部の従業員のみ許された特権でした。

あえて誰かに解錠させていた

もちろん創業者であるジョブズ氏は、この権利を享受することが出来ましたが、Gourdol氏によれば、ジョブズ氏はキャンバス中を移動する必要があったのにもかかわらず、Apple IDの所有を望まず、常に代わりに解錠してくれる誰かをエスコート役として従えていたそうです。「どんな理由かは誰にも分からないが、この奇抜な行動には彼なりのロジックがあったのだろう」
 
アップル社内では、こうしたジョブズの行動は有名だったようで、別のエンジニアも、ジョブズ氏がドアを叩くと慌てて誰かが開けにいったというエピソードを紹介しています。「アップル社内で彼はこれで済ませられる唯一の人間でした」とエンジニアは語ります。「彼は気にしませんでした。こうしたルールが自分にはそぐわないと考えていたのでしょう」
 
ルールに縛られることをよしとしない、スティーブ・ジョブズ氏の思想が垣間見えるエピソードでした。
 
 
Source:Cult of Mac
Photo:Flickr
(kihachi)

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