スマートフォン業界の中でも、とりわけ高速充電の研究開発に力を入れているのがXiaomiです。4,000mAhのバッテリーを15分で充電できる技術を開発している同社は、高速充電技術がバッテリーの性能を大きく劣化させることはないと胸を張ります。
15日発売の11T Proに搭載
Xiaomiが2021年5月に発表したHyperChargeテクノロジーは、4,000mAhのバッテリーを200Wの有線充電で8分、120Wのワイヤレス充電で15分あれば満タンにしてしまう技術です。この技術は、現地時間9月15日(くしくもAppleの新作発表会当日)に発売される11T Proに搭載される見込みですが、一方で少なくない消費者がデメリットを気にするのも無理はありません。
一般的には高いワット数で急速にバッテリーを充電すると、寿命が短くなってしまうことが指摘されています。そのため、いかに充電速度が魅力的でも、スマートフォンのバッテリー劣化を早める代償を背負うだけの価値があるかは疑問と言えます。
バッテリーに負担をかけにくい構造に
しかしXiaomiによれば、他の最新のスマートフォンよりもバッテリー寿命が大幅に低下することはないそうです。
同社でコミュニケーション部門の責任者を務めるダニエル・デジャレイ氏は、The Vergeのインタビューで「車のガソリンを入れるために、2つの異なる入口と2つの異なるタンクを持つようなものだ」と語り、複数のチャネルを持つことで、バッテリーに負担をかけにくい技術が用いられていると強調しました。
事実、およそ2年相当の使用に匹敵する800回の充電でもバッテリーの容量は最大80%が維持されるとのことで、iPhone12シリーズ(500回の充電で最大80%)を上回っています。
iPhoneは省エネ設計が志向されているため、Android端末に比べてバッテリー容量が少ない=充電時間が短く済むのが特徴です。最新のiPhone13シリーズでも、iPhone13 miniは2,406mAhと予想されており、SamsungのGalaxy S21の4,000mAhと比べて半分ほどに過ぎません。
Source:The Verge,PhoneArena
(kihachi)