AirPodsと充電ケースのバッテリーが、実際にどう充電されているのかを測定した興味深いグラフが公開されました。
AirPods(第2世代)の充電状態をグラフ化
AirPodsの充電状態を調査してグラフとして公開したのは、海外掲示板サイトRedditのユーザー、colinstalter氏です。
調査に使ったのは、3月末に発売されたAirPods(第2世代)と、ワイヤレス充電非対応の充電ケースの組み合わせです。
ともにバッテリー残量を0%にしたAirPodsを、Apple製の5W充電アダプタとケーブルで充電し、iPhoneの「バッテリー」ウィジェットで充電状態を測定し、グラフ化しています。
AirPodsの充電状態
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AirPodsの充電を優先するよう制御
興味深い点の1つは、充電はまずAirPodsが優先され、その後に充電ケースが本格的に充電されていることです。
グラフの左下からスタートするグラフのうち、1本の線が急な角度で上昇しています。これは、AirPodsが高速充電されていることを示しています。
AirPodsは、充電開始から10分以内で残量50%に達し、20分で90%充電されると、そのあとは傾斜が緩やかになり、充電スピードを抑えていることがわかります。
AirPodsは充電開始から31分後にフル充電となりました。
Appleが「AirPodsを充電ケースに15分間入れるだけで最大3時間の再生」と公表していますが、充電開始から15分後、バッテリー残量が約60%であることがグラフからわかります。
AirPodsが90%まで充電できたら充電ケースに給電
充電ケースのグラフからは、AirPodsの状態に応じた充電スピード制御が行われていることがわかります。
充電ケースは、バッテリー残量が5%になるまで、ある程度のスピードで充電されていますが、その後は充電スピードが落ちています。
充電ケースのグラフが急上昇するのは、AirPodsのバッテリー残量が90%に達した充電開始から20分後です。
さらに約30分後、充電ケースのバッテリー残量が60%に達すると、充電スピードが緩められます。
充電ケースのバッテリー残量は、充電開始から1時間34分後に90%、約2時間後に100%となっています。
まずAirPods、その後に充電ケースに給電
AirPodsと充電ケースに供給される電力量を示すのが、グラフ左上からスタートする黄色い線です。
最初の3.5分間は、2.35Wで給電されており、これはAirPodsを高速充電しつつ、充電ケースのバッテリーが5%になるまで高速充電している時間と一致します。
その後は1.18Wでの給電が続き、充電開始から20分後にAirPodsが90%まで充電されると、充電ケースへの本格的な給電が開始され、黄色い線も直角に上昇します。
AirPodsがフル充電され、給電先が充電ケースだけになると、黄色い線は水平になり、充電ケースが一定スピードで充電されていることがわかります。
充電ケースのバッテリーが90%になると、給電量は絞られていき、ゆっくりした充電が続いています。
フタを開けると、2〜3分間は消費電力が増加
充電開始から約75分後に、黄色い線の山ができ給電量が増えているのは、充電ケースのフタを開けた時、とのことです。
充電ケースは、省電力モードで待機し、フタが開くとその後は2〜3分間は電力を多く消費していることがわかります。
AirPodsに使う充電アダプタ、出力にこだわる必要なし
iFixitの分解レポートによると、AirPodsのバッテリー容量は93mWhずつ、充電ケース1,520mWhで、合計1,706mWhです。
AirPodsと充電ケースへの給電時、消費電力が最大2.35Wであることからcolinstalter氏は、どんな充電アダプタを使ってもAirPodsの充電スピードは変わらないだろう、と指摘しています。
Source:Reddit via iDownloadBlog
(hato)